Uzakさんの解釈第三弾です! | 墜落症候群

墜落症候群

墜ちていくというのは、とても怖くて暗いことのはずなのに、どこか愉しい。

 完全に一人の『白衣の科学者』を中心として、『カゲロウプロジェクト』を解釈された感じです。なかなかに新しい……面白い解釈と俺も感じます。

「シニガミレコード」
※この話は『支配世界』から始まります。

【存在の意味を考えた 一人ぼっちの化け物は】
  メデューサは人間に嫌われ、いじめられていました。
  マリーと同じような感じですね。
  彼女は自分が生きる理由あるのかと悩みます。
【「人なんてすぐに死んじゃう」と 呆れ顔 続けてた】
  メデューサはおそらく何百年間生きています。
  これもメデューサが一人である要因にもなりますね。
【一人ぼっちの化け物に 恋に落ちていく少年兵】
  時間が一気に飛びますが、
  「デッドアンドシーク」の研究し始めるころにあたる部分です。
  少年兵は科学者を指します。(運命と戦うという意味?)
  一人の科学者の傍に居てくれる彼女に恋をします。
【「このまま生涯を暮らそう」と 手を繋ぎ 温めた】
  必死に研究し続ける彼にメデューサも恋に落ちました。
  「手を繋ぐ」=「手を取って」(デッドアンドシーク)
  おそらく、死んだ人間からコノハを造っているシーンです。
  科学者は「死者の復活」という禁忌に手を出してしまったことを嘆きます。
  そこで、彼女は科学者に告白をします。
  そして「ずっと一緒にいる」という約束を交わしました。
  そう……かつてエネと交わした約束です。
  こうして2人は結ばれました。
【始まった日々を噛みしめて 子供も出来た化け物は】
  2人は研究をしながらも、幸せに暮らしました。
  彼女は科学者との子どもを授かります。
  (まだ子どもはお腹の中です。)
【「君だけ一人老いていく」 気づいてもう耐えられない】
  しかし、科学者は「人体の変貌」がありましたが、人間です。
  老いるのは人間の速さと同じです。
  このままではまた一人ぼっちになってしまいます。
  その事実に彼女は耐えることができませんでした。
  そこで、彼が死なない世界=『終わらない世界』を作り始めます。
【蛇の力を集めてさ 無くなったってもう構わない】
  しかし、その世界を上手く作ることができませんでした。
  そこで彼女は「蛇の力」でその世界を完成させたのです。
  蛇の力=石にする=形状を保つ
  世界を一つ作るほどの力が必要です。
  彼女は力を失う覚悟で自身に宿る力の全てを使いました。
  ちなみに、ここで込めた力がモモやキドなどの能力者に引き継がれています。
  ここで失うのは、彼女の力なので、子どもに力は宿っています。
  なので、マリーに力が宿っているわけです。
【終わらないセカイを作ったんだ 家族だけで行こう】
  そして遂に『現実世界』は完成します。
  ここからは半分妄想も入りますが……
  彼女は彼の手を引き、『現実世界』への扉をくぐります。
  しかし、彼はその手を離します。
  彼にはまだやるべきことがあったからです。
  そう……エネを救うという使命です。
【君を待つ ドアの前 いつまでも 現れない】
  目を覚ますと、彼女は1人でした。
  彼女は科学者が来ると信じて、何年も待ち続けました。
  しかし、彼は現れませんでした。
【流れる雲数えてた 空はどこか寂しそうで】
  それでも彼を待ちました。
【君が来ないなんて そんなこと どこかで気付いてた】
  でもメデューサは心のどこかで気付いてました。
  彼はここには来ないことを。
  なぜなら、科学者はメデューサではなく、エネを選んだのですから……
【「それならもう興味もない」 セカイに一人消えようか】
  彼女は待つのをやめました。
  そして自分が作った世界で生きることになります。
【許したくもない君のこと 今もまだ、愛してる】
  約束を破った科学者を許しはしない。
  なぜなら、君のことが今も好きだから……END。

ここで矛盾が一つ出てきます。
科学者はメデューサが消えたことに気付いていたのではないか?ということです。
ここについては見逃してほしいです(笑)
しかし、説明はできます。
メデューサが消える時、科学者は『支配世界』に来て何十年も経っています。
つまり、科学者の中で優先順位は実験が彼女のことより大切になっていたのです。
別の世界に行こうと言う彼女の言葉は、
科学者にとって冗談にしか聞こえなかったのでしょう。
そして後にそれが本当だったと気付きます。
大切なものはなくなってから気付くものです。
彼はきっとすごく後悔したでしょう……

この3曲が全ての始まりになります。
自分で解釈書いておきながら言うのもあれですが……
この文章作りながら泣いてしまいました。
この2人の話は、儚く、残酷で、愛に満ちています。
こんな曲を作ったじんさんは凄すぎる!!!

天田さんはエネが一番可哀想とおっしゃっていましたが、
僕は科学者かなと思います。
大切な人をなくし、化け物となり、人間としての正義を捨て、再び大切な人をなくす。
唯一の存在意義であったエネの救出の結果は死亡……
最後の敵として考えられている科学者ですが、
彼に最後は救いがあることを密かに願ってしまいますね。


 解釈第4弾