今回はちょっとサイドストーリーです！
「あれから、１５年。暇話① 」
～マンハッタンおんぼろアパート、のSくんと僕の会話～
「GOさん、あの扉絶対に開けないで下さいね。」
オレは小汚いダイニングにある扉を見た。
オレらはマンハッタンに六人とも住んでたんだけど、
マンハッタンには「サブレット」ってシステムがあってね、長期で留守にするアパートメントやセレブのセカンドハウスを
マンハッタンに長期で滞在する人に貸すシステムがあるんですよ。
だから、オレらが住んでたアパートメントのオーナーはみんな別。
それぞれ家具や家財道具、食器類も付いてんねん。
Sくんと僕の住む部屋はなんかヨガの先生的な男性がオーナーなんだけど…
普通、他人に貸すから綺麗に片付けるでしょ？？？
オレらの部屋はなんか、怪しげな物が大くてそして小汚いねん。 (^^;;
多分ね、番組スタッフさん達が部屋決める時
今回の４つの物件を押さえた後、
Kさんー女の子だし綺麗なとこ。
Mさんー大人の女性だからまぁ、まあまあなとこ。
Kくん&坪松さんー二人だし女の子居るし広くて綺麗なとこ。
あ、そんでさあの残りのおんぼろで汚いとこ２DKだしね、あいつら男二人入れておこっか。
みたいな感じで決めてるよ、絶対！
Sくんは最初、あのおんぼろアパートメントでまさかオレと一緒だとは知らなかったみたいだし、
最初、おんぼろに案内された時どんな心情でどんなリアクションだったのか未だに知るよしもない…
OAされたんだろうか？？
「GOさん、あの扉絶対に開けないで下さいね。」
オーナーがヨガ男さんだと知った時、オレちょっと思ってん。
ずいぶん前にヨガ教室を介してカルト教団に入ったり、ヨガ先生や整体師に洗脳されてってのをNEWSなんかで観た記憶があってん。
オレ達、洗脳される！
サブリミナル的な何かがヨガ男さんによって、おんぼろには仕掛けられてるかも知れない！
とかさ…
まぁ、まったく持って僕の拙い間違った知識だったんですよね。
ヨガ関係、整体関係の方々
本当に本当に誤解してごめんなさい。
今じゃ、ミキティなんかもヨガ教室開いてヨガ教えてるしね！
身体に良さそう！
おんぼろオーナーのヨガ男さんとも、その後数奇な縁があったんですよ。
これはまたオレが一人NYに残った時の話で。
見てくれもまあまあ怪しく感じました。
でも、良い人ですよ。
そんな事もあって、
「GOさん、あの扉絶対に開けないで下さいね。」
「う、うん！もちろん！」
小汚いダイニングにある怪しげな扉を見ながら返事しました。
でもね、どうしてもなんだかんだ二人とも怪しげな扉の向こうの世界が気になってたんですよ。
課題の作品創りに追われる日々。
そんなとある寝不足な昼下がりに、どちらから言ったか覚えてないんですけど、
多分どちらともなく
「開けてみようよ。」
「う、うん！」
開けましたよ。
開けてしまったんですよ！
とうとう！
扉の向こうに広がる世界は…
それはなんとも言えない、なんとなく物悲しくもなんとなく寂びしい
そんな寂れて枯れ果てて居るけど、
それでも感傷的になる様な、花のひとつも咲いていない
それでも美しい枯れ果てた「秘密の花園」でした！
オレ、好きになったよ。
その枯れ果てた庭が。
Sくんが出掛けてるあるお昼。
日向ぼっこしにその庭に降りてみました。
極寒だったけど…
と言うか、年末の紅白で松田聖子さん
季節はずれ承知で「秘密の花園」歌ってくれないかな！
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