「AKIRA、平成の竜馬説」というのがある。
いや、ないので今つくろう。大阪のKさんからこんなメールをもらった。
高知ライブには仕事の都合でいけないのですが、AKIRAの常識にとらわれない天の邪鬼な考え方が竜馬とかなり似てる気がします。
そっ、そうかあー、オレそれほどでもないけどおー（赤面）、そんなん言われたらー、その気になっちゃうぞおー、つーか仕事辞めてライブこいよ！
天保６年（１８３５年）土佐藩で生まれた竜馬は、友達によく泣かされ、楠山庄助塾も成績の悪さに追い出された落ちこぼれ少年であった。
なるほどオレもよく泣かされていたし、自慢じゃないが学校の勉強はまるっきり劣等生だった。
竜馬は北辰一刀流の達人で千葉道場で塾頭をしていた。
空手はちとできるが、温泉卓球やバドミントンや「民族の祭典」は達人の領域である。ほらバドミントンてラケットを振りまわすところが剣術に通じてるじゃん（強引）。
竜馬は勝海舟を斬りに行ったが、「わしの話を聞いてからでもおそくはないじゃろ」とさとされ、逆の勝の話しに感動し、弟子入りしてしまう。
そういう柔軟な思考というか、節操のなさが似てる。オレもアマゾンのシャーマン、パブロ・アマリンゴさんの絵画学校に道場破りに行ったが、弟子入りしてしまった。
竜馬は脱藩浪人となり、あらゆる集団の庇護を受けず、「尊王攘夷派」や「倒幕派」にも属さず、犬猿の仲であった薩長同盟を成立させた。
いつもニュートラルな立場で人々をつなげていく役割はオレもやってるな。明治維新を起こすほどのスケールじゃないが、小さなひとりひとりのつながりがやがて大きな波を起こすかも知れない。
竜馬は新政府の構想を西郷隆盛に見せ、そこに竜馬自身の名前が載っていないので、驚いた西郷どんに「自分は役人が嫌いだから」と言った。チェ・ゲバラもキューバ政府にははいらなかったから英雄になった。民主党の反省会で画面の片隅にミュージシャン喜納昌吉さんが映ったとき、無性に悲しくなった。アーティストはいかなる事情があっても政治に手を染めてはいけないと思う。
竜馬は日本ではじめて黒船を手に入れ、日本ではじめて株式会社を作り、日本ではじめて新婚旅行をし、日本ではじめて靴（シューズ）を履いた。
ううむ、はじめてづくしではオレも負けんぞ。
世界ではじめてウンコや血で６メートルの絵を描き、世界ではじめて血のサイン会をし、世界ではじめて鼻くそやゲロで書道をし、世界ではじめてオナニーティッシュを作品化し、世界ではじめてウオーホルを総合パロディー化し、世界ではじめての外国人としてタイのベジタリアンフェスティバルに参加し、世界ではじめてウイチョル族以外でネアリカをつくり、世界ではじめて最強の幻覚キノコを５０個食い、世界ではじめてトランスパーソナル・ポップを産みだした。
どうだあー、竜馬まいったか。
「でも竜馬とちがうところは、ひとつも世の中のためになってないですね」
マンモラホラチンチーン！ まったくそのとおりです。
胸を張ってこれからも一生役立たずをつらぬくぞ。
ドラゴン・ホース竜馬よ、土佐の高知で待っておれ。
ホース・ディアー馬鹿のスケールではおぬしに負けんきに。