先進医療に対する誤った認識 | 保険日記

保険日記

生命保険会社9社、損害保険会社1社の保険代理店経営者です。

先日、お客様と喫茶店で雑談していたときのこと。


たまたま後ろの席で生命保険の説明をしている女性販売員がいらっしゃいました。


すると、


「先進医療は300万円もかかる。それを保障してくれる保険に切り替えたほうがいい。」


と現在他社で加入していると思われる生命保険の切り替えを勧めていました。


「そのような極端な説明はお客様に誤解を与えるので止めたほうがよいと思います!」


とはさすがに言えませんでしたが、これは正しい情報を提供しているとは言えません。


がんの先進医療のなかに、重粒子線治療と陽子線治療というものがあり、これらの技術料は確かに約300万円かかります。そしてこの治療費は健康保険の対象外ですので全額を自己負担しなければならないのも事実です。(⇒先進医療によるがん治療


しかし、先進医療はがん治療だけではなく、その他100種類以上あります。


がん治療以外の先進医療が大半を占めます。


そしてその先進医療の大半はそれほど高額なものではありません。


<先進医療の例>

先進医療技術 技術料(平均額) 平均入院期間 年間実施件数
産科スクリーニング胎児超音波検査において心疾患が強く疑われる場合の胎児心超音波検査 10,707円 4.7日 966件
乳がんにおいて、放射性物質と色素を用いてセンチネルリンパ節を同定し、リンパ節転移の有無を病理組織学的に検索する方法 50,177円 10.6日 11,394件
顎骨の過度の吸収により従来の取り外し可能な義歯では咀嚼機能の回復が難しい場合のインプラント義歯 584,726円 3.7日 339件
がん性の胸水、腹水または進行がんについての自己腫瘍・組織を用いた活性化自己リンパ球移入療法 530,076円 16.4日 62件
固形がんについての悪性腫瘍に対する陽子線治療 2,759,378円 22.9日 821件
白内障において多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 504,859円 0.7日 696件
高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術 312,324円 11.8日 134件

<中央社会保険医療協議会「平成21年6月30日時点で実施されていた先進医療の実績報告について」を元に技術料を算出>

出典:生命保険文化センター


この例をみると、上から5番目のがんの陽子線治療だけが突出して治療費が高いことが分かりますね。


なので確かに治療費が約300万円かかる先進医療もあることは事実ですが、それがすべてではありません。


先進医療⇒高額⇒300万円


という誤った認識をされないように注意してくださいね。



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