映画で楽しむイギリス文学/吉田 徹夫
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面白かった~・・・・・。読みながら終始、興奮しっぱなし☆★

こういうのが直接的に研究にも役立つ、というのはホント幸せものだなぁと思います^^

映画で楽しむイギリスの歴史 』を読んで、この本の存在を知りました。


映画で楽しむイギリスの歴史/吉田 徹夫
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↑がかなり面白かったし、執筆している方もけっこう同じみたい??なのできっと面白いだろうなぁ~~とは思って期待したけれど、やっぱりこちらも良かった顔


こちらも専門家が書いているものなので、安心して読むことが出来ます。

タイトルから見て「ちょっとイギリス文学に関心あるな~」くらいの方を対象としているのだと思うのですが

春からそっち方面で院へ進学するような人が読むべきものではないのですが・・・・・・ごにょごにょ


十二分に楽しめましたキラキラ

勉強してるつもりなんですけどねー。読んでるほうだと思うんだけどねー。

知らないことって多い!!


全体の流れとしては

原作者について→原作のあらすじ→原作と映画の大きく異なっているところ→映画のみどころ→原作の背景→原作を読む上でのポイント→ミニ情報 となっています。

文学の解釈も含まれていたり、とにかく楽しい♪


決してお堅い本ではなく、むしろ入門書に近い本だと思いますが

やはり書いているのは研究者たち。へー、こういう風に映画観るんだ~~とか、そういう楽しみ方もあるんじゃないかな?と思います。



載っている映画は・・・・(『』省略)

カンタベリー物語、ハムレット、(映画になったシェイクスピア作品一覧も載っているのが嬉しい)、エマ、いつか晴れた日に、フランケンシュタイン、嵐が丘、不主義の国のアリス、大いなる遺産、宝島、ジキルとハイド、サロメ、タイム・マシン、モーリス、地獄の黙示録、月光の女、蠅の王、第三の男、時計仕掛けのオレンジ、コレクター、日の名残り、映画になった聖書、映画になった伝記・・・・・等です。


名作は映画化されることが多いですし、ちょこっと「こんな映画もありますよ」と教えてくれているのもまた嬉しい。

更に、はっきりと「こっちは原作を忠実にしています」とかも書いてくれているのがまたいいのです。




では、知らなかったことをまとめてみます。


先日観た『いつか晴れた日に 』。エリノア役でアカデミー主演女優賞にノミネート、脚本賞を受賞したエマ・トンプソンはケンブリッジ大学の学生の頃から既に映画化を考えていたほどこの『分別と多感』に入れ込んでいたそうです。そっかー・・・・じゃあ相当な熱意があったんですね。


そしてまたオースティン関連で。

オースティンははっきりと好き嫌いが分かれる作家らしい。(あー、これは分かるかもー。私も初めて『高慢と偏見』読んだときは、お世辞にも面白い!と思わなかったし・・・・)


夏目漱石やサマセット・モームは絶賛。


酷評したのは・・・・・


「『高慢と偏見』を読むたびに、彼女の死体を掘り起こし、その脛骨でその頭蓋骨をぶったたきたくなる」

と言ったのは、かのマーク・トウェイン

そこまで言うか?

確かに作風はだーいぶ違うけど・・・・・。



「オースティンは抜け目なく観察するだけだ」 と言ったのはシャーロット・ブロンテ

うーん、彼女好きだけど、やっぱり「観察」という点で見るとはるかにオースティン方が上だと思うしなぁ。

文学的に見ても、やっぱりオースティンのほうが・・・・。


「オースティンはイギリス人だ、悪い、卑しい、俗物的な意味で」 と言ったのはD.H.ロレンス

彼もイギリス人だから言えることだろうけど・・・・・・これの意味はよく分かりません。




今度はチャールズ・ディケンズについて。

『オリバー!』が載っているのですが、そこで、チャップリンは『オリバー・ツイスト』に触発されて『キッド』を製作したと言われている、とあって驚きました!まったく気が付かなかった~。



最後は『嵐が丘』について。

ローレンス・オリヴィエ版のはちょっとねー、メロドラマになりすぎてるし、あまりにもカットしすぎて物足りなかった。(でも彼のヒースクリフは良かった!)


原作に忠実らしいですよーと伺っていたレイフ・ファインズのほう↓


嵐が丘 [DVD]/ジュリエット・ビノシュ,レイフ・ファインズ,ジャネット・マクティア
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はやっぱり良いみたい。

うん、観てみようー。



『嵐が丘』は姉シャーロットの『ジェーン・エア』が有名になった後、その評判に乗じて売り上げを狙ったそうです。

それは聞いたことがありました。

でもでも、『嵐が丘』を「クリスマスのお薦め本」として慌てて12月に売ったそう・・・・・・・。



ええええ、クリスマスに『嵐が丘』??

これだけ合わない小説も珍しいと思うけどなぁ。読みたくないよね・・・・・。


抜粋「楽しみに敬虔なキリスト教徒にとっては、当時としてはおぞましい内容の反キリスト的物語であり、奥の読者が無責任な出版社の商業主義によって、不幸なクリスマスを迎えることになってしまったと考えた。」


ですよねー。

映画で楽しむアメリカ文学/野口 健司
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↑↓こんなのもあるそうです!


アメリカ文学の映画化ってあんまり観てない気がするなぁ。

こちらも読んでみます~♪♪

映画で楽しむアメリカ文学 (続)/著者不明
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余談ですが、『オスカー・ワイルド』がどうしても見つからない!!

宅配レンタルにもないんですよね。なんでー!?

ジュード・ロウが出てるのに、なんでないの?

ジュード・ロウ出演作、ということ目当てに見る人だって多そうなのに。

この映画結構観たことある!というブロガーさんいらっしゃったはずなのですが、どうやって観られたんでしょう・・・・?あせ