やめときゃよかった...
行かなきゃよかった...
行かなきゃよかった!プリ子ちゃんちなんてー!!
(プリ子ちゃんち?)
あ、プリ子ちゃんホールのことです。
(プリプリホールより酷くなってる...)
それがどうした!
プリプリホールだろうが、ア、プリコちゃんホールだろうが...行かなきゃよかったんだぁー!!
何の為に...何の為に...はるばるあんな東京の外れまで行ったのだぁー!!
(お、大田区の皆さん、サルの言うことですよ、相手にしちゃダメですよ)
こんなことなら...こんなことなら...おうちでバレーボールを見てた方がずーっと、ずーっと、ずーっと...何倍もよかったぁー!!!
バカバカバカ、クソったれー!!!
(あのう...)
何だ!!
(↑いきり立っている)
(昨日は確かケンさんの指揮では...?)
おうよ、それがどうした!?
(つまりケンさんの指揮がそんなに酷かったと...?)
...いんや、ケンさんは悪くない。
そうとも、私の耳はごまかせん。
...脚が短いは余計だ。
昨日の戦犯は...極悪犯は...
(極悪犯?)
オケの方だ。
違うか?ああ?!
何だ、あの...気の抜けた演奏はぁ?!
魂のカケラも入っとらん音はぁ?!
どういうつもりだ、ええ?!
うがぁー!うがぁー!!うんがぁー!!!
ドタンバタン、ベシベシ...
ギャオース!ギャオース!!フンギャオーッス!!!
(↑荒れ狂っている)
ケンさんは...一生懸命振っていた...
渾身の踊りだった。
(...踊り?)
なのに...
笛吹けど踊らず。
いやオケも指示には従っていた。
だが...指示に従うだけでは...
何がどう悪いというのではない。
ただ...恐ろしく空虚なのだ、音が。
心ここにあらずというか、身が入ってないというか。
似たような空ろな音を聴いた覚えがある。
あれは2年弱ほど前だったか...
そうだ、凄く似ている。
でもあの時でさえ最後には目覚めた。
しかも指揮者の格が違うだろう、指揮者の格が。
団員が全員演奏に集中できないような問題でも起こってるのか?
いやしかし...何があろうとも...
何だぁ、あの音は、演奏はぁ!!
あれが客に聴かせる音か、ああ?!
あんな空虚な音ならなー、代わりにロボットにでもやらせとけ、ええ?!
(そ、そこまで言わんでも...)
いんや、あれだけスカスカな演奏ならロボットでも変わらんわ。
そうだろうが、ああ?!
それもドボル8だぞ。
あのメンデルスゾーン「スコットランド」にも匹敵する、また先輩ブラームスも到達し得なかった域に達する、珠玉の名曲を。
(↑この辺まるっきり主観)
よくもあそこまで貶めてくれたな!!
曲はいい、物凄くいい。
それを...
うんがぁー!!!
がおー!がおー!ぐごー!!!
バレーだって見たかったんだ、私は。
それを置いてまで駆けつけたというのに。
はるばる東京の外れまで行ったというのにー!!
(お、大田区の皆さん、辛抱ですよ...)
その報いがこれかぁー!!
ケンさんは...どんなにか歯がゆかったろう...?
想像すると、いたたまれない...
そして私も...何と空虚で虚しい思いでとぼとぼとア、プリコちゃんホールを後にしたことだろう。
(そういう時でも冗談は出るのね...)
何という虚しい家路だったことか...!
(ずっと新聞読んでたじゃないか)
いや長旅なもので...着く前に読み終わってしまった。
殆ど座れたし。
座れると長旅もいいもんですな、外れまで行くのも。
(お、大田区の皆さん、相手はサルですよ、気にしちゃダメですよ)
だが全ては良い演奏を聴ければの話なのだ!
よりによってケンさんの指揮を...ドボル8を...!
ドタンバタン、バキンバキン、ベキベキィ!
ギャオース、ギャオース!フンごぉー!!!
(↑暴れ回って怒りの炎を吐く野生むき出しのサル。殆どゴジラ状態)