源氏イラスト訳【夕顔7】あはれに
あはれに、「何処かさして」と思ほしなせば、玉の台も同じことなり。
ーーーーーーーーーーーーーーー
【源氏物語イラスト訳】
あはれに、
訳)しみじみと、
「何処かさして」と思ほしなせば、
訳)「どこをさして(これこそ我が宿といえるだろう)か」とお考えになると、
玉の台も同じことなり。
訳)立派な御殿も同じことである。
【古文】
あはれに、「何処かさして」と思ほしなせば、玉の台も同じことなり。
【訳】
しみじみと、「どこをさして(これこそ我が宿といえるだろう)か」とお考えになると、立派な御殿も同じことである。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
■【あはれに】
※【あはれなり】
■【何処かさして】
※【何処(いづこ)】
※【か】
※【さし】
※【て】
■【と】
■【思ほしなせ】
※【思ほす】
※【思ひなす】
■【ば】
■【玉の台(うてな)】
■【も】
■【同じ】
■【なり】
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
☆本日の『源氏物語』☆
「何処かさして」とは、
「世の中はいづれかさしてわがならむ行きとまるをぞ宿と定むる」という古今集の和歌がふまえられている、と『源氏釈』に指摘されています。
…やはり、仏教的無常観☆
こういう価値観が、日本では受け継がれているのですね。
(▰˘◡˘▰)