【空蝉69-1】憎しとはなけれど
憎しとはなけれど、御心とまるべきゆゑもなき心地して、なほかのうれたき人の心をいみじく思す。
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【源氏物語イラスト訳】
憎しとはなけれど、
訳)気に入らないということはないけれど、
御心とまるべきゆゑもなき心地して、
訳)お気持ちが引かれるはずの趣もない感じがして、
なほかのうれたき人の心を
訳)やはりあのいまいましい空蝉の気持ちを
いみじく思す。
訳)ひどいとお思いになる。
【古文】
憎しとはなけれど、御心とまるべきゆゑもなき心地して、なほかのうれたき人の心をいみじく思す。
【訳】
気に入らないということはないけれど、お気持ちが引かれるはずの趣もない感じがして、やはりあのいまいましい空蝉の気持ちをとてもひどいとお思いになる。
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■【憎(にく)し】
■【と】
■【は】
■【なけれ】
■【ど】
■【御心とまる】
※【御―】
※【心とまる】
■【べき】
■【ゆゑ】
■【も】
■【なき】
■【心地(ここち)】
■【し】
■【て】
■【なほ】
■【かの】
■【うれたき】
■【人】
■【の】
■【心】
■【を】
■【いと】
■【いみじく】
※【いみじ】
■【思(おぼ)す】
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☆本日の『源氏物語』☆
「憎しとはなけれど…」
…と、情を交わそうとする相手でも
気持ちが惹かれそうにない――
空蝉のことが思い出される――
…なんて……!∑(゚Д゚)
なんちゅ~軽薄な光源氏…?!
(;゚;⊿;゚;)
またその辺は、イラスト解釈でさぐっていきましょ!