【帚木202-2】「いとひたや籠もりに」とは? | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木202-2】「いとひたや籠もりに」とは?

勉強がんばってますかラブラブあいです。

 

【イラスト解釈】では、本日のイラスト訳に因んで、

解釈問題や文法・常識のツボを随時更新しています♪


↓今日の源氏物語はコレ↓

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「…艶なる歌も詠まず、気色ばめる消息もせで、いとひたや籠もりに情けなかりしかば、あへなき心地して、…」

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【源氏物語~これまでのあらすじ】

桐壺帝の御子である光源氏は、臣下に降格してからも継母である藤壺宮を忘れられないでいました。五月雨が続くある夜、宮中の宿直所で、光源氏は義兄で親友の頭中将と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります(雨夜の品定め)。左馬頭が具体的な女性体験談を語り出します。嫉妬深さゆえ、指を噛むような妻と喧嘩別れし、ある霙の夜逢いにいきましたが、本人はいません。

今日は、「ひたや籠もり」の解釈☆

ではいってみよ~~っと♪

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艶なる歌も詠まず」

   ↑

にひひお!「艶なり」は最重要古語だな!


 

気色ばめ消息もせ

   ↑

ニコニコ気色ばむ」も以前出てきたっけ!

 「消息」も、覚えておきたい古語☆

 助動詞「」や接続助詞「」も必須!

 この部分、現代語訳問題として出てきそうだな♪

 

(*^m^*)


 

…などと、順調に読み進めていきますが、


 

「いとひたや籠もりに情けなかりしかば」

   ↑

(((( ;°Д°))))


 

この部分になって、解釈が止まっちゃった人も多いと思います;;

!(´Д`;)


 

ガーンん?「いとひ」?「たや?」…;;

 「籠もりたりしかば」の部分は分かるんだけど、

 最初の部分、どこで区切るかわからないお><


 

古文は、最重要単語・文法だけ知っていればいいというものではありません。

知らない単語が出てきた時、どこで区切るかすら分からない場合があるのではないでしょうか…;;

 

授業の予習などをする際、

こういう部分は、だいたい注釈として教科書に載っています。

 

あなたはそれを、マル写しするだけで済ましていることと思います。


 

ですが、注釈を写すのは、どこで品詞に区切るのかを、

きちんと理解してからにしてくださいっ!

 

('-'*)(,_,*)('-'*)(,_,*)


 

シラー注釈で載ってるってコトは、テストに出ないんじゃん!


 

いいえ><

…それは、模試や入試に限ってのこと。

 

教科書の注釈は、明らかに定期テスト範囲なんですよ”

(。・ω・)ノ゙


 

今回の部分の解釈問題も、模試などで、

選択肢問題として出題される可能性は多々あります!

(((( ;°Д°))))


 

なぜなら、知らないであろう単語は、「ひたや籠もり」だけであり、

「籠もり」に着目すれば、容易に文脈判断に頼れるからです!

w川・o・川w


 

「いとひたや籠もりに情けなかりしかば」の解釈として、最も適当なものを選べ。

 

1.すぐに別れるというのは人情味がなかったので

2.女の態度が思わせぶりで軽薄だったので

3.嫌われたくないと実家に籠もっているのが不憫だったので

4.ずいぶん長く実家に帰っているものだと驚きあきれたので

5.何とも取りつく島もない無愛想な態度だったので

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こういう場合、1つは「情けなし」の重要古語を手がかりにすればいいのですが、

 

1.「人情味がない」←「情けなし(=思いやりがない)」

2.「軽薄である」←「情けなし(=愛情が薄い)」
4.「驚きあきれた」←「情けなし(=嘆かわしい)」
5.「無愛想」←「情けなし(薄情である)」

 

((((((ノ゚⊿゚)ノ


なんか…どれも合ってるような…><

 

文脈が入っていれば、ある程度判断もつくのですが、

「情けなし」オンリーで絞り込むのは、無謀です!

Σ(・ω・;|||


 

ここで、「いとひたや籠もりに」というのを、

 

いと / ひたや籠もりに

 

区切れるかどうかがポイントになってくるんです!

キター Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!

 

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1.すぐに別れるというのは人情味がなかったので

    ↑

 △「いと」の訳無し


 

2.女の態度が思わせぶりで軽薄だったので

    ↑

 △「いと」の訳無し

 △「軽薄」…文脈とズレ


 

3.嫌われたくないと実家に籠もっているのが不憫だったので

    ↑

 △「いと」の訳無し

 ×「不憫」…「情けなし」とズレ


 

4.ずいぶん長く実家に帰っているものだと驚きあきれたので

    ↑

 △「驚きあきれた」…主語ズレ

 

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【ひたやごもり(直屋籠もり】

(ナリ活用形容動詞)

①ひたすら家に籠もっている様子

②遠慮して引き下がっている様子

(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)



「ひたや籠もり」とは、

家に籠もりっきりという意味ですが、

 

ここでは、女が左馬頭に和歌も手紙もよこさず、

自分の殻に閉じこもって、取りつく島のないような

無愛想な態度をさします。



いとひたや籠もりに情けなかり しか
訳)何とも取りつく島もなく薄情であっので

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正解は……

 

(*^m^*)

 

今回のイラスト訳はこちら→

 

 

あいでした音譜