【帚木199-2】引き上げておくべき「帷子」とは? | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木199-2】引き上げておくべき「帷子」とは?

勉強がんばってますかラブラブあいです。

 

【イラスト解釈】では、本日のイラスト訳に因んで、

解釈問題や文法・常識のツボなどを随時更新しています。

休憩時間やすき間時間にお読みくださいね♪


↓今日の源氏物語はコレ↓

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「…引き上ぐべきものの帷子などうち上げて、今宵ばかりやと、待ちけるさまなり。…」

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【源氏物語~これまでのあらすじ】

桐壺帝の御子である光源氏は、臣下に降格してからも継母である藤壺宮を忘れられないでいました。五月雨が続くある夜、宮中の宿直所で、光源氏は義兄で親友の頭中将と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります(雨夜の品定め)。左馬頭が具体的な女性体験談を語り出します。指を噛むほど嫉妬深い女と言い争いになり、幾日か逢わずにいましたが、霙の降るある夜、女のもとに逢いに行きました。

今日は、「帷子」の役割について☆

ではいってみよ~~っと♪

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まず、「帷子」の読みをご存じですか?

 

【帷子(かたびら)】

几帳(きちょう)、帳(とばり)などに垂れ衣としてかけた布

(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)


 

几帳(きちょう)、帳(とばり)とは、

部屋の間仕切りとして使うカーテンのようなもの☆

 

昨日もお話ししましたが、

平安時代は、部屋を気密性よく閉め切るなんていうことはせず、

けっこう開けっ放しにしておかなくちゃぁなりませんでした^^;


 

しかし、逆に、平安時代の姫君たちは、

男に顔を見られてはならず、

開けっ放しにしておくわけにはいかなかったと思います。

(;´Д`)ノ


 

そこで、この几帳、帳の登場です!

(o^-')b

 

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部屋の中に、このような仕切りとなるカーテンを設けることにより、

目隠しおよび蚊帳のような役目も果たします!


 

もし、この几帳の帷子を引き下ろしておいても…


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目隠しにはなりますが、

風通しは良く、内側からは外の様子を伺うこともできます!

ヽ(゚◇゚ )ノ


 

平安時代、なくてはならない重要なアイテムだったわけですね♪

(o^-')b

 

 

今回の文脈では、

「引き上ぐべきものの帷子などうち上げて」

とあります。


 

「べき」は当然の助動詞☆


 

平安時代の慣例として、夫を迎える時は、

几帳の帷子などは引き上げておくべきことだったようです。

(* ̄Oノ ̄*)


 

つまり、今夜夫である左馬頭が来ると分かっていたために、

その来訪の支度として、帷子が上げられていたのではないか☆

 

左馬頭は、そう思ったわけですね!

( ´艸`)

 

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ちなみに、

「帷子」には、辞書には、これ以外に、

裏をつけない着物の意もさすこともありますが…

 

大学入試では、その場合は注釈に書かれますので^^;

(o^-')b

 

今回のイラスト訳はこちら→

 

 

あいでしたラブラブ