【帚木122-2】「にけり」の2通りの訳し方 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【帚木122-2】「にけり」の2通りの訳し方

こんにちはラブラブあいです。

ちょっと昨日寝てしまって…

遅ればせながら、書き上がり次第更新しますね;

 

↓今日の源氏物語はコレ↓

ーーーーーーーーーーーーーーー

「…『いで、あな悲し。かくはた思しなりにけるよ』などやうに、あひ知れる人来とぶらひ、ひたすらに憂しとも思ひ離れぬ男、聞きつけて涙落とせば、…」
ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

【源氏物語~これまでのあらすじ】

桐壺帝の御子である光源氏は、臣下に降格してからも継母である藤壺宮を忘れられないでいました。ある五月雨の降る夏の夜、宮中の宿直所で、光源氏は頭中将(源氏の義兄)と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります。「品定め」とは、身分を定めるという意味。頭中将は、女性の身分を3つに分けます。それを受け、左馬頭は具体的な女性論を展開していきます。

今日の古文解釈は、助動詞「にけり」について

では行ってみよぉ~♪


ーーーーーーーーーーーーーーー

 

以前、「に」の識別の記事 で、

 

【~にけり】【~にき】【~にたり】

…「に」は完了の助動詞「ぬ」の連用形

 

これが入試頻出ですよ~というお話をしましたが、


 

「かくはた思しなりにけるよ」の「ける」を文法的に説明せよ。


 

ニコニコあ!「にけり」やね!ラッキ♪

ガーンてか、「に」じゃなくて、「ける」の識別~?


 

などと、模試の時、1人ボケツッコミしてませんかぁ?

(;゚;∀;゚;)



ある予備校では、分かりやすいように、

「『にけり』は【~してしまった】と訳しましょう!

 

などという1点に絞って覚えさせてるところもあるみたいです。


 

しかし、「けり」には、

①過去(間接体験)

②詠嘆

の2つの意味があるんですよね^^;

 

源氏物語【イラスト訳】で古文・国語の偏差値20UPし大学受験に合格する勉強法



「けり」の意味が、こういうふうに文法書に載っていますが、
 

会話に出てくる【詠嘆】は、単なる詠嘆ではなく、
今まで気づかずにいた事実に、初めて気づいて驚き詠嘆する意

 

つまり、【気付き】の意味であるととらえ、

「~なのである!」などと、そんなに詠嘆っぽく訳さないほうが、自然な場合もあるんですよ♪

 

 

【にけり】

①(「けり」が過去を表す場合)

 ~た、~てしまった

②(「けり」が気付きを表す場合)

 ~たのだ、~てしまったということだ
(『全訳古語例解辞典 』小学館より)

 

ここでは、直後に詠嘆の意を表す「よ」(間投助詞)があるので、訳が重複してしまいますが、

 

きちんと訳出するというよりも、

その語がどういう用法なのかを理解する

という観点で、学習を進めていってくださいね♪



解答例…「ける」は詠嘆(気付き)の助動詞「けり」の連体形
 

(o^-')b

 

今回のイラスト訳はこちら→
 

 

あいでしたラブラブ

・・・・・・・・・・・・・・・

※夕方5時ごろに、【本日の重要古語】を更新しますね♪