【帚木75-②】「なほ飽くまじく見えたまふ」の解釈☆
おはようございますあいです。
イラスト解釈は、毎朝7時ごろに更新しています。
休憩時間などの隙間時間にお読みくださいね♪
毎日読めば、必ず古文目線が身についてきますよ☆
↓今日の源氏物語はコレ↓
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この御ためには上が上を選り出でても、なほ飽くまじく見えたまふ。
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【源氏物語~これまでのあらすじ】
桐壺帝の御子である光源氏は、臣下に降格してからも継母である藤壺宮を忘れられないでいました。ある五月雨の降る夏の夜、宮中の宿直所で、光源氏は頭中将(源氏の義兄)と、女性論の話になり、そこに友人の左馬頭、藤式部丞が加わって、さらに話は盛り上がります。「品定め」とは、身分を定めるという意味であり、女性の身分を3つに分け、中流の身分の中には、魅力的な女性がいると語られます。光源氏はその話をくつろいだ恰好で聞いています。
今回は、「なほ飽くまじく見えたまふ」の解釈です♪
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「なほ飽くまじく見えたまふ」の解釈として最も適当なものを選べ。
1. 言うまでもなく光源氏は、上流の中でも特上の女性でないと飽き飽きするように見えます。2. そうはいうものの光源氏は、上流の中でも特上の女性でも満足することはないとお身受けする。
3. それでもなお光源氏は、上流の中でも特上の女性を選び出してしまうように思われなさる。
4. やはり光源氏は、上流の中でも特上の女性でも、満足できそうにないようにお見えになる。
5. もちろん光源氏は、上流の中でも特上の女性ばかりを選び出しなさるように拝見する。
センター解釈問題の傾向として、
上のような、一文の選択肢と、組み合わせのものとがあります。
実は、文になってる選択肢の場合にも、
組み合わせの時と同じように、
部分部分に振り分けて、古文や他の選択肢と照らし合わせていけばいいんです。
(o^-')b
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■傍線部「やはり」の解釈
△1. 言うまでもなく
○2. そうはいうものの
△3. それでもなお
○4. やはり
×5. もちろん
【やはり】
①そうはいうものの、やはり
②それでもなお、いっそう
直前からのつながりから、①の意としてとらえましょう。
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■直前「上が上を選り出でても」の解釈
選択肢のどれをとっても、主語が光源氏、
「上が上」の訳出は、「上流の中でも特上」となっています。
こういう、すべて一致する選択肢を、解釈のヒントとすべきなのです。
(●´エ`●)
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■傍線部「飽くまじく」の解釈
△1. ~でないと飽き飽きする
△2. ~でも満足することはない
×3. ~を選び出してしまう
○4. ~でも、満足できそうにない
×5. ~ばかりを選び出しなさる
【飽く(あく)】
①満足する
②飽きる
【まじく(まじ)】
①~ないだろう、~そうにない(打消推量)
②~ないつもりだ(打消意志)
③~できない、~できそうにない(不可能)
④~ないはずだ(打消当然)
⑤~するな(禁止)
⑥~すべきでない(不適当)
「飽く」、「まじ」の知識だけで、おのずと解答が見えてきます。
△とつけた選択肢は、「まじ」の【打消】の部分は入っていますが、【推量(他)】の部分が入っていません。
ただ、こういう細かい部分は、意訳として省略されている可能性もありますので、
この理由だけで×にはせず、保留扱いとしておきましょう。
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■傍線部「見えたまふ」の解釈
1. 見えます。
2. お身受けする。
3. 思われなさる。
4. お見えになる。
5. 拝見する。
「たまふ」は、尊敬と謙譲とがあります。
見分け方は、夕方更新の重要古語にて、
詳しく解説いたしますね♪
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いずれにせよ、「見えたまふ」以外の部分解釈だけで、
もう答えがおのずと出てきましたよね^^
作者紫式部は、光源氏の美しい姿態を愛でたあと、
このようなすばらしい男性ならば、上の上の女性を選んできたとしても、満足し得ないだろう。
そんな彼の光り輝く美しさを、読者に想像させているのです。
正解は……4
(o^-')b
今日も最後まで読んでくれてありがとうございました☆
夕方5時ごろに、重要古語の記事を更新しますね♪
あいでした