【桐壺253-③】古典文法「ばや」☆バヤバヤ♪
こんばんはあいです。
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【本日の古文単語】
■【かかる】…このような
■【思ふ様なり】…理想的である
■【む】…婉曲の助動詞「む」の連体形
■【人】…ここでは、身分の高い女性のこと
■【据う(ワ下二)】…そばに置く、囲う
■【ばや】…~たい
■【のみ】…~ばかり、だけ
■【嘆かしう】…嘆かわしく
※【嘆かし】…嘆かわしい
■【思し渡る】…ずっと思い続けていらっしゃる
※【思す(おぼす)】…「思ふ」の尊敬語
※【わたる(渡る)】…ずっと~し続ける
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さて今日は、助詞「ばや」についてです☆
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「ばや」は、基本的な終助詞です。
助動詞の、「けり」や「なり」と同様、基本的な訳を丸暗記するくらいの勢いで、覚えてほしい助詞の1つです。
(o^-')b
基本的な用法は、英語の《 want to 》の意☆
「~したい」という訳出を、心掛けてみましょう♪
え? そんなことは覚えてるって?
(;゚;∀;゚;)
「星を求めに行かばや」
訳)「星を探し求めに行きたい」
だから分かるって!
( ̄へ  ̄ 凸
では、これはどうでしょう?
↓
「餅ひとつあらばや」
(`・д´・ ;)
ん?餅が1つありたい???
…ちょっと訳がヘンですよねー^^;
こんなふうに、「あり(be動詞)」についた時には、
「あってほしい」という、《 want 》の意で訳出すると、ぴったり来ますよ♪
(o^-')b
また、中世以後の用法ですが、
「~したい」から派生して、
「~しよう」という意志のほうがぴったり来る場合もあるし、
多く「あらばや」の形で、
「あってほしい」ということは、
今ここに「無い」のだから、
「まったくない」という、強い打消を表したりもするんです^^;
ですが、こういう発展的な用法は、
直前直後を意識しながら、基本の意味をアレンジすれば、自然と理解できるハズ!
【ばや】(終助詞)
①~したい、~できればなぁ【願望】
②(「あらばや」の形で)~があってほしいものだ【願望】
③(中世以後)~しよう【意志】
④(室町以後・「あらばや」の形で)まったくない【強い打消】
「ばや」は、基本の用法をきちんと押さえたうえで、
文脈に応じてアレンジできる寛容さを持ってください。
(◎´エ`◎)
源氏物語は中古(平安時代)の文学なので、
①と②の意味しか出てきませんが…
(;゚;∀;゚;)
でも、ブログでがんばって、古典の国語力を身につけてるあなたなら、本番の入試では、そういうアレンジもきっと利くようになるはずです!
中世以降の用法も、【重要古語】のカテゴリの中で、随時書いていきますので、そういう知識も、心に留め置いていってくださいね♪
(o^-')b
☆その他の重要古語☆
■「かかる」についてはこちら→
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【今日の源氏物語】
「かかる所に思ふやうならむ人を据ゑて住まばや」とのみ、嘆かしう思しわたる。
今回の古文、一語一語、現代語訳できますか?
難しいようなら、イラスト訳や上の重要語句を復習してね♪
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あいでした