【桐壺74-①】「今まではべるがいと憂きを、…
【原文】
「今までとまりはべるがいと憂きを、かかる御使の蓬生の露分け入りたまふにつけても、いと恥づかしうなむ」
とて、げにえ堪ふまじく泣いたまふ。
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「今までとまり はべるがいと憂きを、
訳)「今まで生き残って おりますのがとてもつらいのに、
かかる御使の蓬生の露分け入りたまふにつけても、
訳)このようなお勅使が草深い宿の露を分け入って(お訪ね)下さるにつけても、
とて、げに え堪ふまじく泣いたまふ。
訳)と言って、ほんとうに 耐えられそうもないくらいにお泣きになる。
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【原文】
「今までとまり はべるがいと憂きを、かかる御使の蓬生の露分け入りたまふにつけても、いと恥づかしうなむ」
とて、げに え堪ふまじく泣いたまふ。
【口語訳】
「今まで生き残って おりますのがとてもつらいのに、このようなお勅使が草深い宿の露を分け入って(お訪ね)下さるにつけても、とても恥ずかしうございます」
と言って、ほんとうに 耐えられそうもないくらいにお泣きになる。
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やっと口をひらいた桐壺ママ…☆
こんな夜に、帝のお遣いの者が、自分のためにお見舞いにきてくださった…
桐壺ママの胸は、なんとも言えない感情に浸ったことでしょうね。
一言、一言、口に出すたび、涙がこぼれ落ちる桐壺ママを想像しながら…
今宵はお眠りなさいませ
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■【とまる】
■【はべり】
■【憂し】
■【かかる】
■【使】
■【蓬生】
■【たまふ】
■【恥づかし】
■【なむ】
■【げに】
■【え~~まじ】
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