【桐壺43-③】「させたまふ」
おかえりなさい あいです。
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【今日の重要事項】
■ 【べし】
■ 【ども】
■ 【さるべき】
■ 【聞こゆ】
■ 【わりなし】
■ 【思ほす】
■ 【まかづ】
■ 【させたまふ】
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今回は、「~させたまふ」の文脈判断についてご説明します。
「~させたまふ」
①最高敬語 ~なさる、~あそばす
②使役+尊敬 ~させなさる
「させたまふ」には、この2つを訳し分けする必要がある、と、前に書きました。
そして、見分け方は。
主語によって見分ける、と。
■最高権力者が主語の場合は、①最高敬語
■最高権力者でない場合は、②使役+尊敬
しかし…
今回は、直前に「思ほしながら」とあるので、
(※「思ほす」は、最高敬語)
帝が主語なのは、明らか☆
では、なぜ①でなく、②(使役+尊敬)の訳出をするのか?
わりなく思ほしながらまかでさせたまふ。
①訳)どうしようもなく お思いあそばしながら、退出あそばす。
②訳)どうしようもなくお思いあそばしながら、退出させなさる。
うーん(-"-;A
ここだけ見たら、どっちでも取れそうですけど、
今までずっと、
桐壺更衣を退出させるかどうかで悩んでいた帝…
そこを考えたら、
①(最高敬語)の訳出のはずがありませんよね(;´▽`A``
これが、文脈による訳し分け☆
特に、帝が主語の場合、すべてが最高敬語を使うとは限らないので、
①最高敬語 ~なさる、~あそばす
②使役+尊敬 ~させなさる
どちらかを、きっちりと判断しましょうね♪
あいでした
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【今日の重要事項】
■ 【べし】…推量・意志・可能・当然義務・命令・適当勧誘
■ 【ども】…~など(人・物問わず「複数」を表す)
■ 【さるべき】…しかるべき、ふさわしい、そうなる運命の
■ 【聞こゆ】…申し上げる(「言ふ」の謙譲語)
■ 【わりなし】…どうしようもなく辛い、道理に合わない
■ 【思ほす】…お思いになる(「思ふ」の謙譲語)
■ 【まかづ】…退出する(「行く」「退出する」の謙譲語)
■ 【させたまふ】…①~あそばす・②~させなさる
【原文】
「今日始むべき祈りども、さるべき人びとうけたまはれる、今宵より」と、聞こえ急がせば、わりなく 思ほしながらまかでさせたまふ。
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おつかれさまでした
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