【桐壺30-②】解釈~光源氏
おはようございます あいです。
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【原文】
ものの心知りたまふ人は、「かかる人も世に出でおはするものなりけり」と、あさましきまで目をおどろかしたまふ。
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今回は、「光源氏」に対する世間の見方です☆
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【前回までのあらすじ】
いつの時代だったか、他のお妃たちをさしおいて、帝のご寵愛を一身に受けていらっしゃる桐壺更衣に、玉のような美しい男御子が産まれたそうな。
その子3歳の袴着は、第一皇子に劣らないほど盛大にとり行われました。
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ものの心知りたまふ人は、
ものごとの情理がお分かりになる方は、
【ものの心】は、物事の真の意味、物事の情趣などの意。
「かかる人も、世に出でおはするものなりけり」
「このような方も、この末世にお生まれになるものであるなぁ!」
会話文や和歌中の【けり】は、「…だなあ」という詠嘆
になることが多いです。
あさましきまで目をおどろかしたまふ。
驚きあきれる思いで目をぱちくりさせていらっしゃる。
【あさまし】は、①驚きあきれる、②情けない
【おどろく】は、①はっとする、②目を覚ます
「風流を理解する」
今の、個性が多様化した現代において、
あまり重要ではなくなった「ものの心知る」という要素…
この世界では、批判や価値観が合わないなんてこと、
まったく考えられないほど、尊敬に値した価値基準
だったんです!
…ちょっと、今の時代で 誰が似てるか、思いつきませんでした^^;
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【原文】
ものの心知りたまふ人は、「かかる人も世に出でおはするものなりけり」と、あさましきまで目をおどろかしたまふ。
【口語訳】
ものごとの情趣がお分かりになる方は、「このような方もこの世にお生まれになるものであるなぁ!」と、驚きあきれるくらいに目をぱちくりさせていらっしゃる。
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【今回の重要古語】
■ ものの心 …物事の真の意味、真意、また、物の情趣
■ かかる …このような 【連体指示語】
■ おはす …いらっしゃる 【尊敬語】
■ あさまし …驚きあきれる、情けない
■ おどろく …はっとする、目を覚ます、目を見張る
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