【桐壺18-②】解釈~LOVE | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【桐壺18-②】解釈~LOVE

おはようございます音譜 あいです。

 

 

 

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【原文】

ある時には、大殿籠もり過ぐして、やがてさぶらはせたまひなど、

あながちに御前去らずもてなさせたまひしほどに、

おのづから軽き方にも見えしを、

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今回は、更衣LOVE&LOVE生活続き♪


 

ある時には、大殿籠もり過ぐし、やがてさぶらはせたまひ
                   アップ

単純接続の助詞に着目しましょう♪


○○○○ て、 △△△△。

 

この場合、「○○○○」 と 「△△△△」 の主語がいっしょの場合が多いです。それが、単純接続


 

なので、

 

大殿籠もり過ぐし」 と 「やがてさぶらはせたまひ」の主語は誰かを考えてみましょう!

 

【大殿籠もる】…「寝(ぬ)」の尊敬語=お休みになる

 

【さぶらふ】…「仕ふ」の謙譲語=お仕えする


 

誰が、お眠りになり過ぎたのでしょうか?

大殿籠もる(おほとのごもる)」は、尊敬語で、特に身分の高い方が休まれる時に用います。

帝(=天皇陛下)は、ふだんは清涼殿にいるのですが、寝るときには、寝殿に籠もられる、というニュアンスです。

つまり、前半の主語は、桐壺帝であることは、明らか!!


 

ある時には、大殿籠もり過ぐし

訳)ある時には過ごしあそばされ

 

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ならば後半は・・・???


 

やがて さぶらはせたまひなど

そのまま お仕え○○○など

 

「○○○」に入るのは、

「~~なさる」?それとも、「~~させなさる」?


 

【~~させたまふ】

 ① ~~なさる、~~あそばす (二重尊敬)

 ② ~~させなさる (使役 + 尊敬)


 

単純接続の 「」 により、前半部分と主語がいっしょと捉えると、

 

やがて さぶらはせたまひ

(帝は)そのまま お仕え○○○。

     アップ

…帝が「お仕えする」って、古典非常識ですよねー(;´Д`)ノ

 

なので、

 

やがて さぶらはせたまひ

(帝は) そのまま(桐壺更衣を) お仕えさせなさる

 

②の【使役 + 尊敬】の意味でとらえましょう♪

 


源氏バイブル
 

【やがて】=そのまま

 ①すぐに ②そのまま と、2つの意味があるのですが、

 文脈で判断できるようにしてください。(18重要古語参照)

 



源氏バイブル

【あながち(強ち)】無理に むやみに

 ※漢字の通りですね…☆


 

あながちに御前去らず、もてなさせたまひほどに

訳)無理に帝の御前から離さずに、ご待遇○○○っうちに

    アップ

【~~させたまふ】

 ① ~~なさる、~~あそばす (二重尊敬)

 ② ~~させなさる (使役 + 尊敬)

 

「もてなす」という語のつながりから判断すると、

させたまひ(させたまふ)」は、帝への二重尊敬☆

ですよね(o^-')b


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おのづから軽き方にも見え

訳)自然と身分の低い女房のようにも見えけれど

源氏バイブル
 

【おのづから(自ら)】自然と

 ※漢字通りです♪(読みにも注目!!)

帝が、桐壺更衣を愛しすぎて、自分のそばから離さずにおいてしまったゆえに、自然と、帝の身の周りの世話をする、身分の軽い女として、見られてしまった更衣…。


 

この世界では、奥方様は、女房とは違うんです∑(゚Д゚)!

 

・奥方様・・・奥にいて、ダンナさまの夜の相手だけをする姫君

・女房・・・家事、雑用、ご主人さまの身の周りの世話をする女


 

桐壺更衣は、どちらに見えてしまうのかしら…;;


 

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

【原文】

ある時には、大殿籠もり過ぐして、やがてさぶらはせたまひなど、

あながちに御前去らずもてなさせたまひしほどに、

おのづから軽き方にも見えを、

 

【口語訳】

ある時には過ごしあそばされて、そのまま伺候させなさるなど、

無理に帝の御前から離さずにご待遇なされたうちに、

自然と身分の低い女房のようにも見えけれど、

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

 

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【今回の重要古語】

■ 大殿籠もる

■ やがて

■ さぶらふ

■ (さ)せたまふ

■ あながちなり

■ 御前

■ もてなす

■ ほど

■ おのづから

■ き(し)過去

⇒重要古語一覧

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それでは。いってらっしゃい音譜



 

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