【桐壺11-②】解釈~後見
おはようございます あいです。
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【原文】
とりたててはかばかしき後見しなければ、事ある時は、なほ、よりどころなく、心細げなり。
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つまり…
前回の「何事の儀式をももてなし給ひけれど 」とあるので、
読者の目線は、「儀式を受ける人(桐壺更衣)」に移るはず!
なので、主語がないけれど、目線は自然と
桐壺更衣に向かうんですΣ(・ω・ノ)ノ!
古文は 主観∑(゚Д゚)
紫式部は、登場人物たちに感情移入して
『源氏物語』を描いてるんですよー\(゜□゜)/
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とりたててはかばかしき 後見しなければ、
訳)特に取り立てて言うほどのしっかりした 後ろだてがないので、
※「し」は、この場合、「後見(が)無ければ」という意味なので、
特に意味をなしません。なので「し」は、なくてもいい語。
つまり、強調の副助詞です。
※「ば」は、(已然形)+「ば」という形で使われているので、
「~ので、から」という順接の接続助詞です。
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事ある時は、なほ…
なにか事がある時は、やっぱり…
よりどころなく、心細げなり。
訳)頼りとする所がなく、心細い様子である。
この世界では、後見がないことは、大きな不安材料です。
特に清涼殿(帝のいる部屋)で過ごす時のおおい更衣には、
何か行事があるたびに、お父様の後見がないことで、
居心地の悪い思いをしているのでした…(x_x;)
あぁ!お父様さえ、生きていらっしゃったら!
大納言という身分でいいから、せめて生きておられたら…
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
【原文】
とりたててはかばかしき 後見しなければ、事ある時は、なほ、よりどころなく、心細げなり。
(口語訳)
特に取り立てて言うほどのしっかりした 後ろだてがないので、何か行事のある時は、やはり、頼りとする所がなく、心細い様子である。
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
一節ごとに、主語がコロコロ変わるのは、難しいですよね♪
慣れるまで大変ですが、慣れればそれも面白くなってきます^^
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【今回の重要古語】
■ はかばかし
■ 後見(うしろみ)
■ し(強意の助詞)
■ ば(順接の助詞)
■ なほ
■ よりどころ
■ 心細げなり
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