【桐壺5-②】解釈~盲目 | 【受験古文速読法】源氏物語イラスト訳

【桐壺5-②】解釈~盲目

おはようございます音譜 あいです。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【原文】

いよいよあかずあはれなるものに思ほして、人のそしりをも

憚らせたまはず、世のためしにもなりぬべき御もてなしなり。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

今回は、「帝の気持ちになって読んでください!

 

いよいよあかず あはれなるものに思ほして>

訳)帝はますますこの上なく いとおしい女だとお思いになって、

 

源氏バイブル                    ☆

桐壺更衣は、人々の恨みに満ちた視線を受けて、

心身ともに、ボロボロにむしばまれていくのでした。

 

 

清涼殿にいても、後宮の自分の部屋(局)に戻っても、

人々の嫉妬憎悪の炎を、感じずにはいられません。




 

病み疲れた更衣は、人の目に立たない存在へ身を引こうとします。


 

しかーし∑(゚Д゚)


 

心細げに実家に引きこもりがちな桐壺更衣のいじらしさ。。。

は、「いよいよあかず、あはれなるものに思ほし」ます((゚m゚;)


 

あかず(飽かず)】とは、満たされない心の状態を表す言葉。

とめどなくあふれる帝の愛情の深さを思わせる言葉ですね( ´(ェ)`)

 

あはれなり】とは、源氏物語で何度も登場してきます(。・ω・)ノ゙

プラスにも、マイナスにも、文脈に応じて変化する言葉で、

帝の気持ちを思い浮かべ、好きなふうに訳してみましょう(o^-')b


源氏バイブル                    ☆

帝の想いは、ますます募っていったのでしょう!

 

こうして、度を超えた溺愛が、さらに更衣の立場を

追い詰めていくことになるのでした( ̄□ ̄;)!


ーーーーーーーーーーーー

冒頭でも述べましたが、とは「現人神(あらびとがみ)」!

この世の秩序を維持する役目を負った、公的な存在であり、

個人として1人の女性だけを愛する事は、全くの論外∑(゚Д゚)

 

 

この世界では、考えられない事なのです三( ゚Д゚)


 

だから、人々は、桐壺更衣だけでなく、にも非難GOGO


源氏バイブル                    ☆

 

2人のお立場は、どんどん悪くなっていきます。。。

帝は、頭では理解していても、心がついていかない

 

 

盲目的な愛Σ(・ω・;|||



 

こんな、ありえないような帝のふるまい

人々は、鬼の首を取ったように、に上らせ

スキャンダラスに語りぐさにしたことでしょう!



 

世のためしにもなりぬべき御もてなしなり。

後世のにもなってしまいそうな、おもてなしぶりである。

 

※「ぬべし」は大学入試で重要な文法事項です☆

いずれ、アメンバー記事で取り上げますが、辞書等

でも確認しておいてくださいね:*:・( ̄∀ ̄)・:*:



゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

【原文】

いよいよあかずあはれなるものに思ほして、人のそしりをも憚(はばか)らせたまはず、世のためしにもなりぬべき御もてなしなり。>
 

【口語訳】

帝はますますこの上なく愛おしい女だとお思いになって、人々の非難に対しても、行動を慎むことがおできにならず後世の語り草にもなってしまいそうな扱いぶりである。

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

【重要古語】

■ 飽かず

あはれ

思ほす

え…ず

ためし

ぬべし

 

⇒重要古語一覧

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

 

憚らせたまは」という、不可能の表現に着目♪

立場は分かってるんだけど、どうにも制御できない

帝のあふれる想いを感じさせられますねΣ(・ω・ノ)ノ!

 

それでは。行ってらっしゃい音譜

 

 

にほんブログ村 本ブログ 古典文学へ
にほんブログ村
 

 

【関連記事】

■【桐壺5】イラスト訳

■【桐壺5】重要古語