相応 京都vsG大阪 | サッカーの都

相応 京都vsG大阪

 
■プレビュー
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-----04ー-03-----
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11 パウリーニョ
10 ディエゴ
09 佐藤 勇人
08 渡邉 大剛
07 角田 誠
06 安藤 淳
05 染谷 悠太
04 李 正秀
03 水本 裕貴
02 増嶋 竜也
01 水谷 雄一
 
 京都は、2試合スタメンであったCF豊田 陽平がベンチへ。パウリーニョに“セカンドトップ”ディエゴを組ませる2トップ。
 毎度シジクレイファンには申し訳ないが、大剛・角田・安藤の3人が育ってくれると嬉しいものだ。今回は安藤をアンカーに据えた。
 そして大剛を前に置いて、左SBには「ベンチ入りを経ずに」いきなりスタメンに名を連ねた染谷!
  
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-----11--10-----
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-09----------08-
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-----07--06-----
-05----------02-
-----04ー-03-----
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-------01-------
11 レアンドロ
10 チョ ジェジン
09 ルーカス
08 山崎 雅人
07 遠藤 保仁
06 橋本 英郎
05 下平 匠
04 山口 智
03 パク・ドンヒョク
02 安田 理大
01 藤ヶ谷陽介
 
 G大阪は、公式戦を既に5試合戦っている。ゼロックス・スーパーカップでの大敗に不安を覚えたが、リーグ戦とACLの各2試合で大勝。4試合で14得点と、攻撃陣が大爆発している。
  
 
■G大阪について 
 今や日本の純国産クアトロ・フゴーネス(スペイン語で『4人の創造者』。スペイン代表のシルバ、セスク、イニエスタ、シャビという中盤4人を指す言葉 )である、遠藤・橋本・二川・明神。後者2人を欠いて、ルーカスと山崎をサイドハーフに置いた。特にルーカスなどは昨季もサイドをやっており問題はないのだが、やはりゴールに遠いところでのプレーということで良さは少し減る。
 
 ACLとのローテーションというところでは、まだまだ序盤戦であり、疲労が溜まるというほどでもないだろう…と言いたいところだが、やはりG大阪の選手の身体のキレが悪かったことも事実。逆に、試合で使っていく上で連携面やコンディションを上げていけるメリットも考えられるのだ。

 「本職ではないサイドハーフ、加地のいないサイドバック」というG大阪のサイド攻撃では、水本と李の堅守を崩すことはできなかった。またトップ下のポジションに入った勇人が遠藤、橋本に対してしっかりとチェック。 
 
 試合後にはジャッジに関して西野監督が怒り、意見書の提出を示唆。これは個人的には大歓迎。今まで京都も多くのミスジャッジに泣かされ続けてきたが、G大阪というビッグクラブが声をあげてくれれば大いに助かる。主審のレベルアップは、どのクラブも望んでいることだろう。
 

■総括
 確かにG大阪からすれば「壊された」「盗まれた」ゲームだっただろう。しかし、全体的に見れば京都が「勝者に相応しい」チームだったと言える。
 
 36分の角田のパス&ランの場面は、「シジクレイではなく角田」を納得させるものだった。またスペースにボールを出して、サイドを走らせる意識は存分に感じた。
 前半終了間際のディエゴ→李のゴール場面も見事だったが、注目すべきはその直前。左サイドから右へ流れるようにパスをつないで展開し、増嶋のクロスには京都の3人がゴール前に迫っていた。ただG大阪も3人が帰っていたために、CKに逃れられた。これがゴールに繋がったのだし、シュートや相手のクリアに終わるということは、「カウンターを食らわないための定石」である。
  
 守備面を見てみよう。
 「大剛を前で使うか、SBで使うか」はずっと続く論議だろう。しかしSBで使われることで、守備意識を高められる。Jデビューの染谷を助けた左MFの大剛は、そのポジションの気持ちを分かっているはず。この扶助精神が、染谷の実力を引き出したと言えるだろう。この2人の守備連携が、山崎と安田というG大阪の右サイドを抑えた。
 
 李と水本はJ屈指のCBユニットとなりつつある。高さと対人に強く、吊り出されてのライン際でもボールを失わない。水本の諦めない姿勢が、83分の遠藤のヘディングシュート・クリアを導いた。ラインを割っていたか、横からの映像がなかったので判断は難しいところ。ただ完全に割っていたら、上方へのクリアはクロスバーに当たってしまっているのではないかと思う。
 
 またディエゴとパウリーニョの2人が、前線でのチェイシングをサボっていなかったことも好印象である。
 
■MOM(Man Of the Match)
 もちろん李正秀。
 開幕の神戸戦では、水谷よりも李の方が評価は高かった。筆者は天邪鬼なため、GK水谷の貢献度を高く買っていたが、当然李も候補に入っていた。今回は文句なく李だろう。
 
 ライン際でボールを持っても、大きな身体でフェイクを入れて相手選手を外し、前線へボールを大きく蹴り出す。「エレガント」という表現がしっくり来るDFだ。その一方で、相手のクロスボールにはことごとく競り勝つ冷徹なエアバトラー。李と、現大宮のマトと組んでいたであろう昨季の水原のCBコンビは、Kリーグ優勝という実績を納得させるものだ。
 李の韓国代表招集による離脱後の、ナビスコカップ・山形戦での3失点を考えれば、李が早くも京都守備陣で「アンタッチャブル」な存在になっているかが分かる。
 
■柳沢
 オフ中に軽く痛めたためか、今季ほとんどコンディションが上がっていない柳沢。しかしこのG大阪戦、「身体を使えないならアタマを使え」というのが印象的だった。
 勇人もそうだが、柳沢は相手との競り合いの時、身体をスッと入れるのが抜群に巧い。PKを誘発する場面では山口をブッチぎったし、パク・ドンヒョクにタックルを食らう前には橋本に身体を当ててボールを触らせなかった。転倒する時は、身体を痛めないように、勢いを殺さずゴロゴロ転がる。
 
 渡欧していた時に「警告:柳沢 敦[89分]」を見て、何をした?と思っていたら、交代時の遅延行為だった。柳沢は咄嗟に――いや自然に「G大阪から勝ち点3をもぎとるには、自分がイエローカードをもらってでも、時間を消費する」という考えが浮かんだのだろう。
  
■第4節 
 さて次は、アウェーでの鹿島戦である。昨季のアウェー戦では、レベルの高さをまざまざと見せつけられた試合だった。柳沢は移籍後初のカシマスタジアムで、熱い歓迎とブーイングで迎えられ、京都の勝利に貢献することができず。コンディション不良だが、この鹿島戦を上昇へのきっかけにしてほしいところだ。
 鹿島は第2節の新潟戦で早々と今季初黒星を喫したものの、ホームでは2連勝中である。しかも浦和、広島という曲者相手に、である。昨季の第29節にはいなかった小笠原満男が復帰し、“怪物”大迫勇也が早くも先発メンバー入りしている。
 
 鹿島は強いが、京都も成長している。連携がフィットしてくる4月には、桜同様、大きく花を咲かせるはずだ。アジア王者相手にできて、鹿島相手にできないはずがない。昨季はホームで鹿島に金星をあげた。今季はカシマスタジアムでも勝利を挙げたい。
 
 
■当ブログ観点のシーズン累積データ
得点:大剛(1)、李(1)、ディエゴ(1:内PK1)
アシスト:安藤(1)、ディエゴ
警告累積:増嶋(1)、柳沢(1)
MOM:水谷(1)、李(1)


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