売上げで見るアドベンチャーゲームシリーズの傾向 | アドベンチャーゲーム研究処

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アドベンチャーゲーム(AVG・ADV)の旧作から新作まで、レビュー+紹介を主として取り上げるブログ。(更新は不定期)
取り上げる範囲は家庭用のみです。

【概要】
データベース系のサイトから可能な限りADVの売上げデータを引き出し、書き出し。
ファミ通調べを標準に、メディアクリエイト調べをブルー
初週しか把握できなかったものをイエローに、
ランキングまでしか追えなかったものをレッドに色分けしている。
それでもどうしても詳細が解らないものは「累計不明」として飛ばしており、
基本的にここで用いられているデータはシリーズの傾向を知るためのもので、
他サイトさまの又聞き情報も多いので数字としては不完全な部分があるということを明記しておく。

それでも完全なデータが欲しいと言う方は…専門書を買おうとしかコメントできない。

【売上げで見るアドベンチャーゲームシリーズの傾向】

サウンドノベルシリーズ

PS『サウンドノベル・エボリューション2 かまいたちの夜 特別篇』  332,793本
PS『サウンドノベル・エボリューション3 街~運命の交差点~』 60,417本
PS『サウンドノベル・エボリューション1 弟切草 蘇生篇』 157,307本
PS2『かまいたちの夜2 ~監獄島のわらべ唄~』 351,608本
PS2『かまいたちの夜×3 三日月島事件の真相』 162,199本
PS3『忌火起草』 68,287本
Wii『428 ~封鎖された渋谷で~』 75,126本(メディアクリエイト)

PS one Books 街~運命の交差点~ サウンドノベル・エボリューション3

チュンソフトのサウンドノベルシリーズ。全盛期である『弟切草』『かまいたちの夜』『街』のオリジナル版に触れていないのは、過去のインタビューでおおよその数字は言及されている(『弟切草』30万本『かまいたちの夜』70万本『街』12万本)ものの詳細な数が出てこなかったためで、別にわざとではない。全体の傾向としては『街』での大幅なセールスの落ち込みと、サウンドノベル・エボリューションから『かまいたちの夜2』発売まで3年半でサウンドノベルというジャンルが予想以上に冷え込み、人気回復に投入された『かまいたちの夜2』の不評が決定打となったかたちでブランドが失墜。以降は据え置きの新作が6~7万本周辺をうろうろしているのが現状となっている。関係ないが、サウンドノベルエボリューションって第一弾だったはずの『弟切草』が一番最後に発売されている…ってそこは皆さん知ってますか。そうですか。

PS2『3年B組金八先生 伝説の教壇に立て!』 61,680本
DS『極限脱出 9時間9人9の扉』 39,653本

サウンドノベルシリーズ外のチュンソフト作品。『金八先生』については出荷10万本という記事も存在するが、かなり胡散臭いことこの上ないので思慮しないでおこう。首が全く回らなかった末期の頃のチュンソフトが血迷ってセブンイレブン通販先行販売した『完全版』もあるが、当然数字は不明。もう一方の『極限脱出』は、チュンソフトの新作ADVとしては低く感じるが市場状況やプロモーションの規模、看板となったクリエイターの実績を考えれば順当な数字。

GBA『かまいたちの夜 ADVANCE』 29,,788本
PSP『かまいたちの夜2 特別篇』 21,451本
PSP『街~運命の交差点~特別篇~』 20578本(メディアクリエイト)
Wii『忌火起草 ~解明篇~』 詳細不明8,000本
PS3『428~封鎖された渋谷で~』 29,206本(メディアクリエイト)
PSP『428~封鎖された渋谷で~』 24,808本(メディアクリエイト)

かまいたちの夜~アドバンス~

ついでにベタ移植陣も触れておくか。と言っても、移植では3万本が天井ということぐらいしか言えることはないのだが。補足すれば『忌火起草 ~解明篇~』は手持ちのデータブック引用なので細かい数字までは不明。『かまいたちの夜 ADVANCE』は今では若干のプレミア。くらいか。

『探偵 神宮寺三郎』シリーズ

PS『探偵神宮寺三郎 未完のルポ』 13,880本(初週)
SS『探偵神宮寺三郎 未完のルポ』 16,230本(初週)
PS『探偵神宮寺三郎 夢の終わりに』 35,758本
PS『探偵 神宮寺三郎 灯火が消えぬ間に』 17,141本(初週)
PS2『探偵 神宮寺三郎 Innocent Black』 38116本
PS2『探偵 神宮寺三郎 KIND OF BLUE』 30333本
GBA『探偵 神宮寺三郎 白い影の少女』 累計不明
DS『探偵 神宮寺三郎DS いにしえの記憶』 56,016本
DS『探偵 神宮寺三郎DS きえないこころ』 26,362本
DS『探偵 神宮寺三郎DS 伏せられた真実』 14,891本(メディアクリエイト)
PSP『探偵 神宮寺三郎 灰とダイヤモンド』 8,195本(メディアクリエイト)
DS『探偵 神宮寺三郎DS 赤い蝶』 12,641本

普及版1,500円シリーズ 探偵 神宮寺三郎 夢の終わりに 普及版

シリーズ累計222万本を誇る、国内アドベンチャーでは最長に入る探偵 神宮寺三郎シリーズ。全盛期はFC時代で当時は数十万単位で売れていたぞうだが、ディスク媒体に移行後は捜査アドベンチャーゲームのニーズそのものが斜陽となったこともあって安定して3~4万本は望めるシリーズへと変貌を遂げている。数字としてはPS1時代のものも拾ってはいるが、かなり古い情報なので初週周辺のデータしか追えなかった。逆に版権がワークジャムへ移動後の累計は把握できている。意外なのはファンからは不評だった『Innocent Black』から実質後編である『Kind of Blue』が8000本程度しか落ちて居ない点で、思っているほど固定客は離れなかったと判断することもできる。近年数字の落ち込みが顕著だが、これは『いにしえの記憶』の発売から約2年間で4本もソフトを出していれば当たり前の話。唯一GBA『白い影の少女』は累計不明だが、これは初週でTOP30圏外だったため。『灰とダイヤモンド』と言い、末期ハードに出して転けるのはワークジャム後ではお約束という解釈で良いだろうか。

EVEシリーズ

SS『EVE burst error』 194,750本
SS『EVE The Lost One』 144,724本
PS『EVE The Lost One』 累計不明
PS『EVE ZERO』 85,162本
PS『EVE The Fatal Attraction』 40,141本
PS2『EVE burst error Plus』 39,719本
PS2『EVE new generation』 34,324本
PSP『EVE The 1st. burst error』 6,649本

EVE バーストエラー

公式発表でシリーズ累計110万本の長寿シリーズ『EVE』の数字。家庭用でのシリーズ最高記録はファン離れの原因となった『EVE the lost one』のSS・PS合算なのはそこそこ有名な話だが、実は後発のPS版は初週で圏外(TOP30入りに4.3万本売らなきゃ行けない時期だったけど)でPC版も評価が定着してからひっそりと発売されており、PCを含めての合算なら恐らく『burst error』(35万本越え)の方が上。セールス傾向は数字を見て解るとおり『EVE the lost one』以降は下降し続けているが、ブランド価値が落ちたとは言え『探偵 神宮寺三郎』と同じく3~4万本は売れていた…はずなのだが、リメイクにして新生という謳い文句で発売した最新作『EVE The 1st. burst error』はキャラクターデザインの刷新、声優の変更などが原因でオールドファンから総スカンを喰らいシリーズ初の累計1万本割れ。こうなると元に戻すわけにもいかず、かといって続編が出せる売上げでもないという袋小路に入り込んでしまったわけで。これでもう『EVE』は終わりということなんだろうか。

『逆転裁判』シリーズ

GBA『逆転裁判』 62,169本
GBA『逆転裁判2』 119,202本
GBA『逆転裁判3』 161,893本

後にシリーズ累計出荷本数が410万本を数える国内屈指のアドベンチャーゲームとなる『逆転裁判』も、GBA初代時点では初週で2.4万本。累計は6.2万本とスマッシュヒットの領域。今で言えば『TIME HOLLOW 奪われた過去を求めて』とほぼ同等の数字と言えば、当時の立ち位置もだいたい想像できると思う。このセールスは後のスタッフに売上げ的には続けれなかったという人も居たり、思ってたより売れた(初代Best Priceの煽り)と載ってたり、社内でどう受け止められていたか今となっては良く解らない。まあ続編当確線上をフラフラしていたのは間違いないだろう。『2』以降は廉価版の投入もあって5万人ずつユーザーが増えて行きシリーズ化を果たしている。

DS『逆転裁判 蘇る逆転』 101,902本
DS『逆転裁判4』 515,417本
DS『逆転検事』 310,028本

逆転裁判4(通常版)(特典無し)

こう見るとやはり『4』でいきなり数字が尋常でなく伸びている。要因は『逆転裁判3』まで追ってきた16万人にプラスして、『蘇る逆転』『逆転裁判2』DSで廉価版から流入したユーザーが新作の『4』に動いたため…と考えられるのだが、それにしてもこの急成長はGBAの実績やDS版の売れ行きを考えればかなり唐突。後に発売されたスピンオフである『逆転検事』も30万本を超えるセールスを記録していることから、流行りもの扱いされているわけでもないため、本当に『4』のセールスには謎が多い。

GBA『逆転裁判(Best Price!)』 66,432本
GBA『逆転裁判2(Best Price!)』 52,634本
GBA『逆転裁判3(Best Price!)』 累計不明
DS『逆転裁判 蘇る逆転(Best Price!)』 254,681本(再廉価 140,992本)
DS『逆転裁判2(Best Price!)』 214,150本 (再廉価 111,632本)
DS『逆転裁判3(Best Price!)』 195,205本(再廉価 118,953本)
DS『逆転裁判4(NEW Best Price!2000)』 113,872本

『逆転裁判』のBest Price!は初週では数千本単位ながら累計では十数万本になっており、恐らく最初期から新規層の獲得要因となっていると思われる。GBA版はナンバリングの伸びとほぼ比例しているというのは少し興味深いが、それよりも『蘇る逆転』以降の数字が驚異的でDSで発売された初期三部作のBest Price!が全てGBAのナンバリングを超えるセールスを記録している方が驚異的か。なぜか早期に値崩れした『逆転裁判4』の廉価版も、2000円でスタートしたとはいえ11.4万本も販売し『逆転裁判』ならとりあえず店頭で定番として機能することが窺い知れる。

『ひぐらしのなく頃に』シリーズ

PS2『ひぐらしのなく頃に祭』 112,859本
PS2『ひぐらしのなく頃に祭 カケラ遊び』 51,666本
DS『ひぐらしのなく頃に絆 第一巻・祟』 82,566本
DS『ひぐらしのなく頃に絆 第二巻・想』 50,852本(メディアクリエイト)
DS『ひぐらしのなく頃に絆 第三巻・螺』 34,492本(メディアクリエイト)
DS『ひぐらしのなく頃に絆 第四巻・絆』 28,772本(メディアクリエイト)

ひぐらしのなく頃に絆 第四巻・絆(通常版)

見て解るブームの鎮火。いやむしろ、何度となく同じストーリーをリパッケージしているうえに『うみねこのなく頃に』という続編がある状況でよくここまで持ったなと言った方が正しいのだろうか。数字は4巻にわけたDS版の右肩下がりっぷりが目にとまるが、『第一巻・祟』の頃はDSそのものがかなりの好況だったことを思慮しておきたいところ。といっても『第二巻・想』の値崩れ『第三巻・螺』の落ち込みを見る限り、最もライトユーザーが動いたところで顧客が取れなかったのも確かだが。

PSP『ひぐらしデイブレイク Portable』 52,221本
PSP『ひぐらしの哭く頃に 雀』 16,045本
PSP『ひぐらしデイブレイク Portable MEGA EDITION』 12,799本
PS2『パチスロ ひぐらしのなく頃に 祭』 累計不明
PSP『おおかみかくし』 37,946本

ひぐらしの哭く頃に 雀(通常版)

一応はイレギュラーも。全てメディアクリエイト集計。初代『デイブレイクPortable』はスマッシュヒットを放っているのだが、移植の評判がかなり悪かったこともあって次回作の『MEGA EDITION』は大きく落ち込む。というより、初代発売から1年で『ひぐらし』そのものの需要が落ち込んだのが真相か。

TECMO作家シリーズ

DS『西村京太郎サスペンス 新探偵シリーズ 「京都・熱海・絶海の孤島 殺意の罠」』 229,667本
DS『山村美紗サスペンス 舞妓小菊・記者キャサリン・葬儀屋石原明子 古都に舞う花三輪 京都殺人事件ファイル』 105,557本
DS『西村京太郎サスペンス2 新探偵シリーズ 「金沢・函館・極寒の峡谷 復讐の影」』 89.987本

西村京太郎サスペンス2 新探偵シリーズ 金沢・函館・極寒の峡谷 復讐の影

タイトルが長い。長すぎるだろ。という素朴な感想は置いておいて、DSのADVでは代表作的に挙げられることもあるTECMOの作家ものシリーズ。実情はスマッシュヒットしたことで知られる一作目の『西村京太郎サスペンス』が記録した23万本をピークに、毎作半減近い下げ率で推移しており値崩れも激しい。原因は『山村美紗サスペンス』ならユーザーを嘗めているとしか思えない難易度の低さや、『西村京太郎サスペンス2』だとCM投下量の減少、かなり短いスパンなどが考えられるが、単純に作家ものはライトユーザーにとって1本で充分だったということな気もする(他社の作家者も2作目で落としている)。

『流行り神』シリーズ

PS2『流行り神 警視庁怪異事件ファイル』 23,165本
PS2『流行り神2 警視庁怪異事件ファイル』 累計不明
PSP『流行り神3 警視庁怪異事件ファイル』 11,988本(メディアクリエイト)

流行り神3 警視庁怪異事件ファイル

一応は完結した『流行り神』シリーズの数字は、『2』以外はなんとか把握。『流行り神』というと廉価版の『Revenge』が発売時は品切れを起こすほどだった(当時『流行り神』は高価格維持ソフト)そうなのだが、肝心の『2』が発売延び延びになったおかげなのか結局セールス的には伸びていない。ポータブル機の移植については数字が追えないが、DS・PSPともに圏内にはいれていないので触れないでおこうか。

infinityシリーズ

PS『infinity』 11,353本(初週)
PS2『EVER17 -Out of infinity-』 13,065本(初週)
PS2『NEVER7 -the end of infinity-』 5,215本(初週)
DC『EVER17 -out of infinity-』 6,008本(初週)
PS2『Remember11 -the age of infinity-』 24,508本
PS2『12RIVEN -the Ψcliminal of integral-』 13,739本(初週)

ever17 ~the out of infinity~

infinityは実のことを言うとデータが殆ど無い。というのも評判とは反比例して商売としてはニッチすぎて数字を追うに追えないのだ。唯一『Remember11』のみ累計データがあったのだが、評判が良くPS2・DC・PC累計で10万本を出荷している『EVER17』後でも2.5万本というのは…。初週しか把握できないので詳しいことは不明だが、初動率の高い美少女ゲームのため恐らく全体的に2~3万本の累計と想像される。

PS『Memories Off』 39,663本

打越鋼太郎のキャリアハイがここにある。

SIMPLE2000シリーズ

PS2『SIMPLE2000シリーズVol.43 THE 裁判』 24,165本
PS2『SIMPLE2000シリーズVol.70 THE 鑑識官』 15,999本
DS『SIMPLE DSシリーズVol.8 THE鑑識官~緊急出動 事件現場をタッチせよ!~』 37,034本
DS『SIMPLE DSシリーズVol.15 THE鑑識官2~新たなる8つの事件をタッチせよ~』 43,211本
DS『SIMPLE DSシリーズ Vol.41 THE 爆弾処理班』 累計不明
DS『SIMPLE DSシリーズ Vol.47 THE 推理~新章2009~』 10,439本

SIMPLE DSシリーズ Vol.47 THE推理~新章2009~

SIMPLEというよりトムキャット制作シリーズと言った方が良いか。外伝や移植もあるが、今回は新作のみで。傾向はSIMPLEシリーズとしては安定して高い売上げ推移ということぐらいだが…だからこそ、SIMPLEシリーズでアドベンチャーが一定量の供給がなされてるとも言える。意外なのは『THE鑑識官』より売れている『THE裁判』の数字だが、当時は『逆転裁判』が急成長中で後追いのゲームがなかったことを考慮すべきかもしれない。こう見るとトムキャット(『THE推理』の世界観)に需要があるのかと勘違いしそうだが、『THE 爆弾処理班』の不振(初週圏外)を考えるとべつにそうでもない。

『やるドラ』シリーズ

PS『ダブルキャスト』 312,937本
PS『季節を抱きしめて』 191,898本本
PS『サンパギータ』 139,231本
PS『雪割の花』 37,655本
PS2『スキャンダル』 74,433本
PS2『BLOOD THE LAST VAMPIRE 上・下巻』 46,206本
PS2『サーヴィランス 監視者』 8,790本(初週)

やるどらポータブル ダブルキャスト

今では完全に停止している(なんせ12年前のシリーズ)が、一応SCEのアドベンチャー路線には影響を残している『やるドラ』シリーズの数字。見て解る通り、『ダブルキャスト』で成功を収めるも、一年に4作も出したおかげで終盤は尻すぼみなセールスになっており、『スキャンダル』でのPS2への移行に失敗。当時は『パラッパラッパー』『クラッシュバンディクー』『ポポロクロイス物語』などSCEの看板タイトルが続々と埋没していっていた頃で、この「やるドラ」はその先陣を切る形で没落していった。

『トワイライトシンドローム』『シリーズ

PS『トワイライトシンドローム ~探索編~』 44,595本
PS『トワイライトシンドローム ~究明編~』 49,077本
PS『ムーンライトシンドローム』 46,975本
PS『夕闇通り探検隊』 7,880本(初週)
PS『トワイライトシンドローム ~再会~』 10,923本(初週)
DS『トワイライトシンドローム 禁じられた都市伝説』 20,941本

トワイライトシンドローム 禁じられた都市伝説

やたら音に拘った(ゲームで初の3Dサウンドを起用している)『探索』『究明』がスマッシュヒットして以降、販売元であるヒューマン亡き今でも不定期に新作が発売される『トワイライトシンドローム』シリーズの販売傾向。『ムーンライトシンドローム』は4.7万本ということになっているが、この数字までしかランキングで追えなかったため、恐らくシリーズで最も売れていると思われる。この作品が曲者で、『探索編』からディレクターだった須田剛一(のちに『シルバー事件』を手がける)がシナリオを手がけてしまったのが運のつきだったのか、意味が解らない日本語、不愉快な登場人物、支離滅裂な展開とホラーのはずがサブカル路線を一直線で歩んだ結果ファンからブーイングを受けることとなった。その影響なのか、(実質的には無関係な『夕闇』は置いておいて)『再会』の不振を招き、『禁じられた都市伝説』発売まで8年の沈黙期間を置くこととなった。

その他。

シリーズではないものの、気になったものをピックアップ。

SS『慟哭 そして…』 104,860本
DC『REVIVE...~蘇生~』 62785本

このシリーズはデータイースト末期の大作…だったはずで、実際当時としても数字は良かったのだが。うーむ、やはり椎茸か。椎茸なのか。

SS『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』 139,509本
SS『DESIRE』 102,187本
PS『エクソダスギルティー』 83,050本
DC『探偵紳士DASH!』 28,163本

剣乃→菅野。家庭用のものを可能な限りかき集めてみたが、『ミステリート』以降は集計に入っていなかった…はず。販売傾向は…まあ『探偵DASH!』が00年末で、同じ世界観の『ミステリート』発売が06年じゃ、流石にユーザーも忘れるのは自然な話。としか。

SS『野々村病院の人々』 327,310本
SS『黒の断章』 74,951本
PS『御神楽少女探偵団』 28,500本
S『続・御神楽少女探偵団~完結編~』 15,698本

いや、なんとなく。『黒の断章』についてはこれでも赤字だったという都市伝説を聞いたことがあるような、ないような。『野々村病院の人々』の売上げについてはエロスの強さを感じるとしか言いようがないです。エルフ自身の『YU-NO』『同級生 ~if~』『ドラゴンナイトⅣ』より売れてるキャリアハイだという。

PS『ポリスノーツ』 167,269本

これでも「売れなかった」といわれた時代が、確かにあったんですね。ええ。

PS『ユーラシアエクスプレス殺人事件』 45,706本
PS『鈴木爆発』 42262本
PS2『0STORY』 35662本
PS『ナイナイの迷探偵』 84910本
DC『久遠の絆 再臨詔』 39142本

なんとなく気になった者たち。エニックスの実写系がこんなに売れていたという現実。

GBA『ファミコンミニ ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島 前後編』 61,437本
GBA『ファミコンミニ ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者 前後編』 72,954本
GBA『ファミコンミニ ファミコン探偵倶楽部PART II うしろに立つ少女 前後編』 66,535本

『マリオ』がミリオンセラーになったり、プレミアが付いた後に大規模な再販があったおかげで小売店が阿鼻叫喚していたりしたことのほうが記憶にのこるファミコンミニ。そのノリもあってなのか任天堂発売のアドベンチャー3本もスマッシュヒットを記録している。なぜか死期を悟った猫のように業界から姿を消したパックスソフトニカの『ふぁみこん昔話』はともかくとして、『ファミコン探偵倶楽部』のこのセールスなら新作を出してもいいんじゃないか、と思わずには居られないわけだが、出ないんだろうなぁ。

【コメント】
数字見てるのは割と好きな方なので書いてる本人は楽しかったけど、
データを調べるだけで記事作成ってどーなのよとも思ったり。
今回の記事は、だいーぶGEMINI.NETさんのデータが参考になりました。感謝。

(参考 GEMINI.NET続YSOゲームデータ博物館テレビゲーム売上データベース,notable or ordinary