DORO☆OFF V(ドロオフ・ファイブ)雑感【前編】 | アディクトリポート

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ここ数年のDORO☆OFF(どろおふ展示会)は、
二日開催の両日ともに見に行ってたが、
今年は1日目に会うべき人とは会えたのと、
ふぃう゛ぇ

開始早々からおしまいまで、食事に出た以外は会場にずっといたので、
「さすがにもういいかな」と、2日目はお休みした。

そしたら2日目だけの展示もけっこうあったらしくて、
ちょっと「しまった!」と感じたが、もはや後の祭り。

まあ、動画って言う手段はあるけどね。

初日 9月21日


2日目 9月22日


でもって、今回は特に、
主催(主宰)の3巨頭、
どろぼうひげさん
ROKUGENさん
ヤタさん
の意地と気概みたいなものを強く感じた。

今回の展示で注目の的だったのは、
池田始氏による、
3Dプリンタ製の
『帝国の逆襲』(1980)の病院船(メディカル・フリゲート)と、
びょ
※写真はSOLさんのFacebookページから、“佐野り”ました。

『ジェダイ』(1983)のカラマリ・クルーザー(旗艦ホーム1)で、
くる
造形新時代を感じさせた。

伝聞によれば、このモデルのお披露目は別のイベントで、
今年の静岡ホビーショーと併催の、
合同模型展示会でも、
3Dプリンタ製の作品は急増したとのこと。

やはり2015年は、3Dプリンタ元年といえよう。

意地と気概の一人目はヤタ(竹下やすひろ)さんで、

カラマリクルーザーの開放区(ドッキングベイ)には、
超極小のファルコンとシャトルが潜んでいるのだが、
いききお
なにしろ小さすぎるので、
私なんぞは持参のルーペなしには視認不可能。

たまたまヤタさんがその場に通りかかったので、
ルーペを渡そうとしたが、
頑(かたく)なに拒(こば)まれた。

「まだまだ、そんな目にはなってない」という気概である。


どろぼうひげさんに、
「3Dプリンタの台頭で、造形技術より、データの取り回しができる人に座を奪われかねないのでは?」
と訊いてみたが、
「組み立てや電飾、塗装に工作技術は欠かせないし、まだまだ完全に手業を置き換えるまでの域には、コスト的にも至っていない」
との見解。

ききき
画像はこちらよりパクりました。





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池田氏に訊くと、
パソコンとプリンタの初期費用はそれなりだが、
カラマリ1隻ぶんの樹脂代は2000円程度だとか。

あらためて、病院船に近づいてルーペ越しに見てみると、
ディテール過多で、磨き作業不可の表面には、
たしかに3Dプリンタ特有の積層ラインが無数に走っている。

これがまた、いかにも老朽艦の病院船の雰囲気に合ってはいるが、
つまりは“どろぼうひげ”さんの気概は、
「ルーペ越しや、超接写でも粗(あら)の見えない作品」
を目指しているから、現状では3Dプリンタでは、それはムリ、
ということなのだろう。

カラマリクルーザーがツルツルなのは、
ボディ本体にディテールがないので、
ぞんぶんに磨き込めたからで、
3Dプリンタ製のクルマのボディでも、この方法が多用されているとのこと。

誤解のないように申し添えれば、
どろぼうひげさんが3Dプリントを否定したわけでもないし、
池田氏の方も、テクノロジーに頼りきりでなく、
●実物モデルの徹底研究を積み重ね、形状とディテールを完全に把握しており、
●3DCG製作の下地があるため、
●プロポーションとディテールまで実物スタジオモデルに忠実で、すきのない正確無比な3Dデータの作成ができ、
●組み立て、電飾、塗装の高い工作技術を有していて、
なにしろ「3Dプリンタモデラーのパイオニア」としての意義は、はかりしれない。

もう一人、ROKUGENさんの気概は、
3Dプリンタとは別の話題なので、
【後編】に譲ります。