「こんなの不二子じゃない！」カリ城〈その１〉／ルパン三世展40+α〈その６〉

今回はこれの続きで、
いよいよ『カリオストロの城』（1979）についてです。


今でこそ名作の評価をゆるぎなくした本作だが、
公開当時は不遇だった。

なにしろ興行成績が振るわない。

理由の一つが、観客のニーズを読み間違えたため。

映画１作目『ルパン三世』（1978）のヒットの隠された理由の一つには、

テレビではもはや期待できない、
（※ここにお色気画像を貼り付けたら、フィルターがかかって表示されません。リンクでご覧ください）
「大人のマンガ」ならではの、お色気シーンへの期待があった。
（※上に同じ。こちらでご覧ください）

これは現代で言えば、少し前なら、女子小・中学生が、公然とSEXやレイプシーンが見られるだろうと、『恋空』（2008）に押し寄せたり（当然期待は裏切られるが)、

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今なら沢尻エリカのヌード目当てに、男子中学生が『ヘルタースケルター』（2012）上映館に押し寄せるようなもの（こちらの期待は裏切られない)。

ところが、『ルパン三世 ルパンVS複製人間』Wikiによれば、

『007シリーズ』のアニメ版という位置付けとし、ポスターと本編にヌードや性的表現を登場させるなど、ターゲットとする観客層は大人を想定していた。（中略）ところが、いざ公開が始まると事前の予想とは異なり、実際の観客層は『TV第2シリーズ』を視聴中の中高生が中心だった。そのため、10億円の配給収入を上げて次回作（ルパン三世 カリオストロの城）の製作が決定すると、ターゲットとする観客層を15～16歳中心と改められた。

とのことで（「余計なことを…」という気がしないでもないが）、

『カリ城』のキャラはのきなみ去勢されて、色気ゼロのお子様顔。

お話はメルヘン乙女チックを、臆面もなく繰り広げることに。

これにより、エッチ（だけ）を期待した中高生たちは、見に来なくなってしまった、というわけ。

しかもこの余波で…

ええっと、
↓この人は誰ですか？


↓未来少年コナンのモンスリー？


いや、増山江威子が声をアテてるってことは、峰不二子？

↓これなんかもう、

服装から受ける印象もあるけど、

峰不二子とはとうてい思えず、

↑まるで赤毛のアンのマリラ（左）じゃん。

違う、違うぞ！


↑右はTV 1st第１話「ルパンは燃えているか・・・・?!」より

峰不二子は、こんなじゃない！


↑左はTV 1st（第４話「脱獄のチャンスは一度」）。
顔の輪郭、鼻筋、口と耳の位置は一致。
目の描き方と、何よりタッチがまるで異なる。

こんなんじゃないんだよおお！


↑わずか８年後の自分（声：増山江威子）のあまりの変貌ぶりに、驚きと戸惑いを隠せない峰不二子さん（右・声：二階堂有希子／1971）ご本人。

峰不二子っていうのはなあ、
一目見ただけでハッとするカワイイ美人で、
実在の現役タレント（2012年の時点）で誰にあてはまるかと言ったら…
作画が奮わないカットや話数によっては、
↓福田萌みたいな時とか、

↓益若つばさとか、

↓芦田愛菜みたいな時もあるけど、


ふだんのイケてる作画なら、
今より若い時の
↓広末涼子とか、


もっとドンピシャリで言ったら、
仲里依紗に尽きますね！

↑あまりの「絵から抜け出してきた」ようなソックリぶりに、かたわらのニップル伯爵（左上）もビックリ！

だって、ほら
髪はロングでも、

父方の（彼女にとっての）祖父がスウェーデン人だから、本人はクオーターである仲里依紗（なか・りいさ）。

「里依紗」という名前は、モナリザの絵が好きだった祖父による命名。

色の白さとか鼻筋の高さ、目の大きさなど、日本人離れしてマンガやアニメっぽい顔立ちだけど、

顔の輪郭まで、よくもまあ峰不二子の立体実写版に生まれついたものですよ！

ショートでも、

↑右は、自分から抜け出したように酷似した容貌を持つ女性（左／2012年）が、40年の時を経て現実に現れたことに、驚きを隠せない峰不二子さん（1972年）。

↑2012年10月18日午後9：00から、TBS系で放送開始の「レジデント ５人の研修医」のために、バッサリと髪を切って、TV 1st後半のショートヘアの峰不二子に生き写しになった仲里依紗さん（右）。
まるでこのブログのために髪を切ってくれたみたいで（違うよ！）感謝カンゲキ！
ご覧のように、「完全に一致」。

ちなみに仲里依紗のデータは、
身長162cm　 Ｂ：85cm Ｗ：64cm Ｈ：88cm〈推定？〉
峰不二子＝167cm　Ｂ：99.9cm Ｗ：55.5cm Ｈ：88.8cm

総合的な容姿の一致度で言えば、
最近、シェイプアップの甲斐あって、スタイリストから「峰不二子のプロポーションに限りなく近くなった」と、根拠希薄？に褒められた、

AKB48の増田有華（公称値　162センチ　85 - 63 - 88 cm）

なんて、足下にも及ばないよ！
＊プロポーション近似ベスト不二子候補ならこちら。

いくらお子様向けにシフトという方針転換があったにせよ、
TV 1stの大塚康生氏が作画監督を続投しながら、

↑これで同一キャラとは、とうてい認識できかねますが…
なぜこんなことに？

というところで、つづく。