『図書館戦争 革命のつばさ』(2012) | アディクトリポート

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図書館戦争 革命のつばさ


この作品を観た動機は、
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ni

*都内で2館のみの上映で、池袋でウルフェス2012に向かう途中で、たまたま目についた。
*テレビで原作者の有川浩がクローズアップされていて、
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ありかわ
女性だった。

----の二つ。

6/16に公開開始で、映画の日の8/1まで続映されたから、ヒットの部類に入るのでは?
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-7

で、感想はというと、
個人的には、かなりダメな部類に入りますね。
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-de

視点が明後日(あさって)の方向を向いていて、それは主人公の本の読み方が屈折している(※本筋をつかめず、キャラの動向にだけ興味関心がわく)のに通じるんだけど、

$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-za

結局作者がやりたいことは、主人公達の恋愛模様なんだが、そのためにないがしろにされる、本来なら本筋であるべき部分の、扱いの雑さがひどすぎる。

$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-de

2019年(正化31年)。公序良俗を乱す表現を取り締まる『メディア良化法』が成立して30年。
高校時代に出会った、図書隊員を名乗る“王子様”の姿を追い求め、行き過ぎた検閲から良書を守るための組織・図書隊に入隊した一人の女の子がいた。
名は笠原郁。不器用ながらも、愚直に頑張るその情熱が認められ、エリート部隊・図書特殊部隊に配属されることになったが......!?
様々な困難と出来事、そして、本を狩る組織・メディア良化委員会にひたむきに立ち向かう、郁を始めとする図書隊の面々。そう、すべては本と自由を守るため......。


$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-kiuju

元号を「正化」とすることで、架空の物語であることを強調しながら、
現実のメディア規制法や、原発事故とかぶる要素に、一部に「社会予見的で、リアリティにあふれる作品」として支持を集めてるみたいだが、どっこい、中身は陳腐でお粗末きわまりなく、説得力もリアリティもないうえに、ひたすら無責任でいいかげんである。

作家集団Addictoe オフィシャルブログ-de

この作品で背景に終わらせず、きちんと語らねばならないのは、
①利権の温床としての良化委員会の発足で、具体的に誰がどう得するのか?
②良化委員会が取り締まり活動の延長上で、武装化に至った経緯は?
③対抗勢力として図書隊員・図書特殊部隊もまた武装化すること、つまり当然反発を招き、たやすくはいかないはずの良化委員会への対抗措置が、どうしてすんなりと通ったのか?
④文筆活動は「ペンは剣よりも強し」の非暴力精神の最たるものであるべきなのに、良化委員会と図書隊の結成によって、単なるドンパチの舞台と化してしまったことを、作家達はどう感じているのか?
⑤同様に、良化委員会は「非暴力に暴力で対抗する組織」だから、武装化に疑問を抱かなくても不思議はないが、図書隊の面々は自分たちの存在や活動こそが、本の精神に大きく背いていることに、疑問や迷いを感じないのか?
⑥思想信条の自由、表現の自由という憲法の精神に反する一連の動きが、なぜすんなりと合法化され、裁判でも不当判決が連発されるのか?

----等々だが、これらは全く描かれない。
なぜなら作者が、そこまで考えていない、浅はかで薄っぺらな人間だから。
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-as
「エンタテイメント(娯楽作)に、誰もそこまで求めてないし」
とか、
「そんなことまで細かくネチネチあげつらわれたら、何も書けないよ」
という反論が聞こえてきそうだが、
あえて私は、
「だったら書くなよ。そもそも作家失格、作家の素養がないんだから」
と言いたいね。
作家集団Addictoe オフィシャルブログ-ny

これについては、延々と書けそうだけど、
本旨はゆるがないので、ここらへんで切り上げとくが、
ゴミや子供だましで商売するのは、ホントにいいかげんにして欲しいよ。
$作家集団Addictoe オフィシャルブログ-d

「じゃあ、どんな作品ならいいんだ?」
という疑問には、後日お答えいたしましょう。