蒼きヤマトへの憧憬〈11〉/煙突周辺 | アディクトリポート

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今回は、煙突とその周辺。
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-180
宇宙船に煙突?

ヤマトの場合は、↓戦艦大和の煙突を模した
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-enntotu
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-yonnyonn
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-enntotu
※画像はこちらから拝借しました
ミサイルサイロです。
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$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-266
ここは形状的な変化はほとんどなく、初期設定やパイロットフィルム、実際の劇中との差異は、色の塗り分けぐらいのものです。

最初は戦艦大和の煙突にならい、
↓企画書の表紙や、
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-uiuiy
↓パイロットフィルムのタイトル場面に使用されたイラストでは、

煙突上半分は黒。
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オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-147
別の内部透視図↓と、
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-あかあお
それを下絵に使用した
↓小松崎茂のプラモ用ボックスアートでも、
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-プラモ
↓やはり上半分は黒。

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ようやく精細な内部図解代表図にて、
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-sennsinn2
上半分が赤く(オレンジに)なった。
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いずれにせよ、当初は色の境界線に位置する楕円状のふくらみには、塗り分けの色は入り込まず、艦体色のままだった。

そのため、↓パイロットフィルムでも楕円の内側は赤くならず、
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パイロットと本編の中間的位置づけのオープニング映像、
ならびにそれを流用した本編カットでは、
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↑やはり楕円内は赤く塗られておらず、

それ以外の本編映像でも、時折この塗り分けを見かけることがあった。
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$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-197
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一応最終設定は、単純に上下で塗り分ける形に落ち着いているが、
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$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-160
これは単なる塗り分けの簡素化=手間を省いただけではないのか?

というわけで、理想のヤマトの煙突は、
楕円の部分が赤くない
と結論づけたいと思います。

さて次に、塗り分けなどと言う些末なことはともかく、もっと大事な煙突の基本構造について。

ヤマトの煙突は基本的に箱形の簡素な構造のため、例の(艦長室でも取り上げた)船舶模型設計会社の図面でも、ここは破綻無く作図されている。
というわけで、ひさしぶりに、ここに掲載します。
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↑籾山(もみやま)船舶模型製作所による作図

↓ひるがえって、こちらがアニメ用代表側面図。
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↓こちらが同じ部分のアニメ用内部透視図。
オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-319

大半の模型が、アニメ用側面図をもとに立体化しているのに、
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↑左からDVD付属新1/700、旧1/700、1/350のバンダイプラモ。
なぜか最初のゼンマイヤマト↓(と、その小改造だった初期の数モデル、約1/1000)だけは、
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-422
アニメ用透視図のディテールが加えられていた。
つまり艦長室後半の縞模様まで含め、ゼンマイヤマトは設定側面図ではなく、内部透視図の立体化だったわけ。

側面透視図でAに指定したマストや、Bのブロックについての一番詳細かつ理想的なイラストは、おそらくこれ↓。
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↑またしてもの、ひおあきらの「さらば」以降の代表イメージ。

Aのマストの終端には、小型ロケットノズルを描き込んだ画が、けっこうある。
後方設定では、↓このように、ほぼ皆勤賞!
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↑基本的に、同じ図が元になってるのであたりまえだが、後端ノズルは、もはや定番。
↓1作目の松本零士マンガでも、
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↓「さらば」のポスタービジュアルでも、後端ノズルはしっかり装備。
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オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-233


次にマスト根本のBのブロックだが、2つ別々の解釈が併存している。
一つ目は、斜めに傾いた面に4つのスリットがある形。
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↑これはあくまでも、宮武一貫の解釈だったらしい。
↓それでも、ひおあきらはしっかり拾って、この形で自分のマンガに描きこんでいる。
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立体模型では、この宮武版を再現した製品はなく、最近どろぼうひげさんがDVDキットを改造したのが、知る限り唯一の立体再現例になっている。

しかし加藤直之は、こういう形のつもりでデザインしていたわけではないらしく、
同じ部分は、4つの方形ダクトが横に並んだ形に描かれている。
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オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-168
$オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-119

加藤案の四連ダクトと宮武案のスリットボックスを両立させるには、ボックス内部に可動軸を設けて、
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必要に応じてダクトが顔をのぞかせる構造にするしかないと思われる。

さて、このBの部分、そもそもは何のつもりだったのか?

『復活篇』(2009)では、ミサイルランチャーに変更されている。
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オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-283

しかしすぐ前に煙突ミサイルがあるのに、非効率的ではないか。

Aのマスト後端がロケットノズルでしかありえないことから推察するに、ここは左右の舵を取る、角形の姿勢制御ロケットノズルではないだろうか。

しかしAもBも、なんだってこんなところにあるのだろう。

ヤマト艦全体のための姿勢制御ロケットなら、艦本体に装備されている。
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そこで私の勝手な推測は、スタートレックの歴代エンタープライズ全艦に、円盤部(第一船体)が緊急時には分離して、救命脱出ユニットとして機能するように、
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↑E型エンプラの離脱機構模式図。ジョン・イーヴス画。

宇宙戦艦ヤマトにも、作戦行動中の乗組員が、現場を移動しないでもそのまま脱出できる、艦の分離、独立航行機能が装備されているのではないか。
そしてAとBの姿勢制御ロケットは、司令塔がその基部の砲台部分から根こそぎ分離脱出したときに、方向制御をするために、それぞれの位置に装備されているのではないか、ということだ。
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そう考えると、司令塔周辺の翼だとか、各部の形状などにも、非常に納得がいく。

オレたちがやる! 作家集団Addictoeデビュープロジェクト-unit

あくまでも私の妄想ですので、念のため。

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