夏の終わりに。 | どんぐり、ころころ。

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オタク半分、マジメ半分くらいで、たまに飯やら菓子の話しをするブログ。

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『夏の終わりの上映会』


午後のうたた寝から目覚めると窓は茜色に染まっていた
思わず外へ出た頬に川面から微かな涼風が当たる
昼間あんなに夏の名残を叫んでいた蝉の鳴き声も聞こえない

少しずつ明瞭になった意識に上ったのは
なぜか漠然とした寂しさだった
寂しいのに温かくて懐かしい嫌じゃない不思議な感覚

そういえば
夏の終わりはいつもこんな風にちょっとだけ寂しいものだ
楽しいことがあった夏も 悲しいことがあった夏も
なぜだか等しく寂しくて懐かしいのである
春の終わりにも 秋の終わりにも 冬の終わりにもない温かさがある

なぜなら
僕らは夏に一番一生懸命になるからだ
楽しむのも精一杯 悲しむのも精一杯
一年で一番長く太陽といる季節
眠らない夜や眠れない夜でさえも
過ぎ行く時間を惜しむように一生懸命になる

そして
夏が終わるとき 秋を知らせる涼風は
胸の中の映写機をからからと回し始める
無我夢中なまま過ぎていった時間を
もう一度ゆるりゆるりと映していく

それは
いつも決まって夕暮れ時
夜の帳が下りる頃 茜色の華やかな光が上映開始を告げてまわる
僕らはふらりふらりと誘われて座席に着く
去年も 5年前も 10年前も
そんな夏の終わりの上映会に参加した

また今年も
観たいような 観たくないような そんな上映が始まった
相変わらずのしょっぱい出来のフィルムに とりあえず苦笑いする

さらに
歳を経れば経るほど増えたフィルムまでも頼んでないのに再上映されて
気恥ずかしくも 情けなくもなり とりあえずまた苦笑いする

それは
僕らの一年で一番一生懸命だった証
僕らの夏の最高の思い出

また
来年も 5年後も 10年後も
8月が終わり秋の涼風が頬をなでる頃
きっと苦笑いする たぶん君と






【ひとりごと】

一ヶ月の沈黙を破りブログに参上!

・・・・・・更新全然なくて、本当にごめんなさい(謝)
とりあえず、元気です。

今日の夕日がすごく綺麗だったので勢いで書いてみました。
ベランダでこの曲を聴きながら思いついた文章です。

ツイッター(だいたい毎日つぶやいている・・・と思う)で言ってたように、
今年はこの曲の発売から『10年後の8月』で、この曲が某アニメでリメイクされたのもあって、ZONEが復活してるんですよ。
んで、「ザジズゼZONE(公式FC)」の会員番号1573番だったどんくんは狂喜乱舞した夏だったのです。
ところがどっこい赤坂の復活ワンマンライブは、抽選には申し込み忘れ、一般は1分持たず完売と、両日とも参加できなかったわけです。
でも、神は見放さなかった!!!
8月27日の秩父ミューズパークで開催された陸前高田市復興支援野外ライブの一般販売チケットを、なんとS席で勝ち取りました。

つまり、10年後の「夏の終わり」に大好きな「シクベ」を生歌で聴けたわけですね。
本音は赤坂でも聴きたかったけど、そこは赤坂組には勝った!!って思います、いや、思わせてください(:□;)


ZONEの話しはそれくらいにして、本題。

この夏の終わり特有な「妙に温かくて懐かしい感じのする寂しさ」ってのが結構好きなのです。
それは何か?っていうと、
「公民館とか集会所とかでやってる微妙に古いアニメ映画を上映する巡回映画鑑賞会」に似てるような気がしたんですよね。
夏休み前に校門で得体の知れない人間が割引券をくれるアレですね(分かる人には分かるネタ)。

夏は基本みんなアグレッシブになるので良かれ悪かれ思い出いっぱいなわけです。
反面、そんだけ思い出はあっても冷静になってみると気恥ずかしいのが多い気がします。
(あくまで、自分の場合に限っては、ですが。)
それも、良い意味でも、悪い意味でも。

あの巡回映画鑑賞会の「チョット外した感じ」が似てるなぁーと思います。
分かっちゃいるけど結局観てしまうし、観てもやっぱり失笑しちゃう(笑)
でも、不思議と嫌じゃないんですよ。
むしろ、なければないで、物足りない感がするところも似てる。

そんなちょっとズレたセンチメンタルな気持ちになると、自分の中で夏が終わり秋が始まったのを実感します。
(そういう年中行事的なところも似ているかも。)

ちなみに、いろいろブラックホールもあるので、思い出の詳細はノーコメントで!!!(笑)