夢 | 日日是好日

日日是好日

毎日を、「いい日」にしたい。

淡く夢に思っていたことが、叶いました。

日曜日に、ミナ ペルホネンの来春のパリコレクションの映像を流してくれるということで
デザイナーの皆川さんじきじきにいらしてくださるということで

緊張しながら、行きました。

ミナは、もしかしたら知らない方もたくさんいるかもしれないのだけど、わたしの大好きなブランド。

そして、皆川さんはいちばん尊敬するデザイナーです。


お店に着いたらたくさんの人がすでに来ていて、列をつくっていた。

お店の人が、あたたかいお茶とカイロを配ってくれていた。
その心配りに、まずじんとしました。

開場して、お店に入ろうとするところに皆川さんがいて、もうわけわからないかんじになりました。

うわー 本物だあー!

ってなった。

わたしの中で、どうやら芸能人のような、手の届かない場所にいる人になっている。

本も読んだし、連載も欠かさず読んでるし、テレビにでれば録画して、服はもちろんチェックしてるし

だけど、実際お目にかかることなんて当然なく。
雲の上にいた。

お客さんひとりひとりに、「こんばんは」と声をかけてくれていて、うれしくてしょうがなかった。


コレクションのテーマである「見えない未来」について説明してくれた。

予期せぬうれしいハプニングをだいじにしたい、というようなことを、丁寧にお話してくれました。


コレクションはやっぱりすばらしく素敵。

チンドン屋の音楽と、おじさんの声に合わせてモデルウォークするモデルたち。
ユーモラスで、あたたかいショーだなと思いました。

ミナの服を着ると楽しい気持ちになる っていう服をつくっていきたい
とおっしゃっていて、そのとおりの服たちでした。

お話している間じゅう、心の大きさや、思いやりの深さからしか出ない、まるいオーラをずっと感じてました。


こんぺいとうとお茶をふるまってくれて、お客さんは上映会がおわってもなかなか帰らなかった。

居心地がとてもよかったからだと思う。


面とむかって話ができるチャンスなんて、もしかしたらもう二度とないかもしれない
と思って、意を決して話しかけました。

と言っても、あまりに緊張しすぎてずっと佇んだあとだけど。。

皆川さんはちゃんと答えてくれました。

緊張しすぎて死ぬかと思った。

「洋服以外のことをすることや、その知識をふやすこと」が大事だと、教えてくれました。

「パターンを引く技術は、道具にすぎない」っていうことも。


わたしは、今まで「技術を得ること」ばかりを考えていたなあ、とおもった。 

線を引ければいい、ってどっかで思ってた。

でも、それはひとつの側面に過ぎなくて

感性や、いろいろなことに対する知識や興味。
それから人間性。

そういうものすべてを、高めていかなければいけない。

洋服をつくる技術者は、機械じゃないから。服は、人とのつながりの中でつくるものだから。

だとしたら、「勉強」に終わりってないんだな、と思う。
どこまでも高めていける。


皆川さんや、ミナというブランドに、「一緒に働きたい」と思ってもらえるようになること。

実際本当の本当に狭き門だけど、目指すのはそこなんだと、思ったのです。

縁がなかったとしても、それは変わらない。

「あんな風になりたい」と、思うのです。


そう思ったら、やるべきことがたくさんでてくる。

技術や知識は当たり前。
感性やセンス。
好奇心。向上心。
人としての大きさ。

全部必要なんだから。


諦めないこと。
流されないこと。

そういうことへの、強い意志も、とても必要だって気がする。


「アパレルは厳しい」っていうことを、最近肌で感じ始めています。

でもきっと、わたしの目標のためにむだになることはひとつもない。

きっとこれから相当苦労するけど、どんどん透き通っていきたいのです。皆川さんのように。
濁っていってしまっては意味がない。

心の芯を、強く強くしていかないといけない。
まわりの強い風に当たって、折れてしまわないように。


友達が「環境の奴隷にならない」っていう、名言を吐きました。

環境の奴隷にならない。

すごくいい言葉だと思った。

乗り越えるべきはそこなんだと思う。

自分さえしっかりしていれば、どんな環境でも高めていけるはず。
それを信じたい。
信じて、行きたいところまで歩いていきたい。

ミナの夕べは、ほんとに大きなものをくれました。

ありがたいなあー。