トルコ・ワンのチーズ朝食 | アーディで行こう

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「普通」を意味する便利な言葉、「アーディ」 地元の足として、とことこ走るバスなんかを「アーディ バス」、エジプトではエアコンなし列車を「アーディ」 そんな方法での旅を紹介しましょう。
え、そんなの自分には無理だって? 大丈夫。「アーディ、アーディ」

アーディで行こうアーディで行こうワンの朝食はぜひKahvaltı Salonu
昨年秋に2度の大地震に見舞われたトルコ東部のワン。琵琶湖の5倍以上というか、滋賀県全体に匹敵する3755平方キロメートルもの面積を持つワン湖Van Gölüの東岸にあり、右目と左目の色が違うワン猫という珍しいネコもいる町ですが、この町を訪れたのならぜひ食してほしいのが、チーズの朝食。ワンはチーズが特産ということもあって、町のあちこちにカフヴァルティ サロヌと呼ばれる朝食レストランがたくさんあり、さまざまな種類のチーズを食べることができます。

その朝食を食べたいがために、ドゥバヤズットを朝イチのバスで出てきた私たち、まずは3年前に行って美味しかったキャーズム カラベキル通りKazım Karabekir Cad.の店を目指しますが、通りに入ると真新しいビルが立ち並び、1階にはきれいなブティックがずらり。この2年で別の通りかと思うほど変わってしまい、目当てのレストランもどこへ行ったやら跡形もなし。仕方ないので、周りの人にいろいろと尋ねると、キャーズム カラベキル通りと直行する目抜き通りの1本西側の通りPTT Cadにあるという。あそこは安ホテル街じゃなかったか?と思いつつ着いたところが写真の店です。

$アーディで行こう$アーディで行こうワンの特産:野草入りチーズ
Otlu Peyniri オトル・ペイニリ

メニューもありますが、ワンのチーズで3人分見繕ってくれと頼んで出してきたのが上の写真。

卵や隣のハチミツ(Bal)、その奥のオリーヴ(Zeytin)もありますが、ワン特産と言えば、手前右のオトル・ペイニリ。出産シーズンの春に羊から搾った乳に、Sarmısakotuというニンニク系の野草ハーブを入れて作っているそうです。食味は、苦いというより、辛いといった感じ。もちろんおいしいので、パンに付けてというよりチーズ単体でどんどん食べられます。
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他のチーズもうまいうまい。3歳の娘を入れて3人でぺろりと食べてしまいました。
やはり朝食はワンで食べるに限ると、ひとりゴチて外に出ると、なんと隣が市営のチーズ市場でした。どうりでうまいわけです。






$アーディで行こうPTT Cadをさらに北上すると、市街地にぽっかり空いた中庭のような小さな公園に突き当たります。3年前はがらんとしていた公園も、整備されて多くの人がひなたぼっこをしていました。公園には、17世紀後半に活躍したクルド人の詩人・哲学者Ehmedê Xanîの名が冠せられていました。

この訪問から半年後に震災に遭い、大きな痛手を負ったワン。このようなのどかな毎日を取り戻せますように。また行きます。