以前の記事、ヨルダンのサッカー話でも触れましたが、アンマンには国際試合ができるスタジアムが２カ所あり、今回はなんと、キング・アブドゥッラー・ビン・アル＝フセイン競技場で行われます。
日本の報道ではスタジアム名は全く報じられていませんね。アンマンにうといのか、はたまたそこまでの情報は不要と割り切っているのか...
AFCアジアサッカー協会のHPにあるスケジュール表にはちゃんとスタジアム名が出ています。しかし、日本の国立競技場が、「National Stadium」だけとは...
なんにせよ、アンマンまで応援に行こうというサポーターのために、このスタジアムへのアーディな行き方を徹底ガイド！
なお、バス系統の情報は2007年時点のものです。が、今でもほとんど変わっていないでしょう。
King Abdullah Bin Al-Hussein Stadium
ビン～とは「～の息子」の意味ですから、フセイン前国王の息子である、現国王アブドゥッラー２世の名を冠したスタジアムです。アラビア語では、
ستاد الملك عبدالله الثاني بن الحسين
ですので、ちゃんと「２世」の文字が入っています。
この競技場は、アンマン南郊外のワヒダッドにあります。正確にはワヒダッドのさらに南側、沢を渡った
القويسمة グワイスメという地区のまん中です。アラビア語が読める人、この ق カーフはベドウィン風に、のどに力を込めて「グ」と発音してくださいね。ダマスカスっぽくお上品に「ウ」なんぞと発音すると全く通じませんよ。
上記のスタジアム名は、競技場がستادとなっています（会場入口の文字もこれ）が、この言葉は私が知る限りあまり一般的ではないので、
رياضة リヤーダ
という、英語のsportにあたる言葉を使った方が通りがいいかもしれません。
リヤーダ・アル・グワイスメ（グワイスメの競技場）
あたりで聞いてみてください。
なお、その際に、「マディーナ・リヤディーヤ？」と聞き返されたら、それはヨルダンのサッカー話で取り上げたスポーツシティという別施設ですので、「ラ、ラ、ビルグワイスメ」（いや、グワイスメの）などと聞き返しましょう。
なお、いくら探してもこの競技場の写真が出てきませんので、たぶん撮影していないのでしょう。
会場の雰囲気はこちらのHP Europlan: Europian Football Magazineが一番いいと思います（写真きれい過ぎですが） 地図も出ます（場所も合っています）
会場への行き方
タクシーで
不慣れな人はタクシーがいいでしょう。ダウンタウンから１５分くらい。ワヒダッド方面なので、アルフセインモスク前を通る西行きの一方通行に乗れるルートで拾うといいです。マンスールホテル前などでもOKです。最近の物価がわかりませんが、２JDしないんじゃないかな。
シメサニやザハラン通りからなら、３サークルから西へ下る道路に乗れるルートで拾いましょう。アーディな運賃なら、今でも３JD以上にはならないと思います。ちゃんとメーターを押したか、確かめましょう。押していないなら、「メーター」と強く言えば、半分くらいの人は押します。もう半分は、はなから「外国人だし、ぼってやろう」と思っているとお考えください。
なお、高級ホテルで客待ちしていたりボーイに呼んでもらった場合は、最低５JD、ひどいときには３０JDくらいになるかも。それはあなたが高級ホテルに泊まれる財力のある方だからです。そんなことに遭遇しても、くれぐれも怒り心頭にならないように。あなたにも非があります。リスクがある行動は最初から避けるのが賢明です。
バスで行く１ ムジャンマ・ラガダン～グワイスメ
このスタジアム前まで行くバスは、１系統。グワイスメ行きです。
アンマン市街地の東側、ほとんどの市内線バスの拠点となっているムジャンマ・ラガダンが始発。ラガダンを出るとターミナル西側の交差点からヤルムーク通りを南下するので、ダウンタウンで捕まえることはできません。多くの外国人には、ムジャンマ・ラガダンに行くこと自体がハイレベルな「修行」になりますので、そういうことが好きな人にしかお勧めできません。スタジアムの写真を撮影していなくとも、バスは撮影してあります。ラガダン西半分にあるマイクロバス乗り場右端くらいから出る、マイクロバスです。右写真のちょうどまん中に見える青いバスがそうですね。
なお、この系統はグワイスメからの帰路はプリンス・ハッサン通りを北上してダウンタウンを通りますので、スタジアムからの帰り道には使えます。見かけたら、「ワサトルバラド？（ダウンタウン）」と声をかけて乗ってみましょう。小銭を忘れないように。車内で運賃に２０JD札なんか出すのはNGですよ。
２ ワヒダッドで乗り換えグワイスメごときに行くのにラガダンまで行ってられるか、という人が大多数かと思いますので、バスで行く最も良い方法を。
それは、ワヒダッドでグワイスメ行きのセルビスに乗り換える行き方です。
ワヒダッドへは、ダウンタウンからなら、アルフセインモスク前の西行き一方通行にじゃんじゃん来るクリヤットハッティーン行きマイクロバスで行きましょう。ワヒダッドでは、車内の車掌に「セルビース、ラルグワイスメ」（グワイスメ行きセルビス）とか、「バーサート、グワイスメ」と行っておけば、最寄りで「降りろ」と指示されます。
ちゃんと指示通り降りたら、そこはプリンス・ハッサン通りの両側に商店が立ち並ぶワヒダッド目抜き通りのど真ん中。降りた側の商店街に、アラブ菓子の名店
حبيبة ハビーバ
があるはずです。その近くに商店の裏側に抜ける路地がありますので、そこを通り抜けると、通りの両側に白い乗用車のセルビスが客待ちしているはず。ここは、グワイスメ行きと、アブー・アランダ行きの２系統のセルビス乗り場なので、「グワイスメ？」と聞いて、どちらかのレーンの先頭車に乗りましょう。車内の先客に挨拶しながら「グワイスメ？」と確認するといいです。
アップタウンからなら、ムジャンマ・シャマーリーとムジャンマ・ジャヌーブを結ぶ中型バスや、ムジャンマ・ラガダン～イステクラール通り～３サークル～ムジャンマ・ムハジェリーン～シャルクアウサト～ムジャンマ・ラガダンと走る循環バスあたりに乗って、الشرق الأوسط シャルクアウサト
交差点に行きましょう。そこはワヒダッドとグワイスメのちょうど中間あたり。プリンス・ハッサン通りとヤルムーク通りの交わる立体交差点（といっても地下と地上の）です。ここからだとグワイスメ行きのセルビスは捕まりにくい（まだ誰も降りていないため）ので、タクシーで。 また、交差点の南東角、ヤルムーク通りにバスが客待ちしていれば、その中にグワイスメ行きがいることもあります（多くはムジャンマ・ラガダン行きですが）
せっかくだから、ヨルダン第二のパレスチナキャンプであるワヒダッドをぶらぶらしてみましょう。そすれば、アンマン在住の日本人よりずっとアンマンの下町に詳しくなっているかも！