『俺たちフィギュアスケーター』 試写会鑑賞 | 映画な日々。読書な日々。

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俺たちフィギュアスケーター

マッチョで派手な演出を売りにしているフィギュアスケーターのチャズ・マイケルズと、繊細なナルシストのジミー・マッケルロイは世界選手権で同点1位となり、表彰台で大乱闘を繰り広げてしまう。2人は男子シングル部門から永久追放の裁を受けるが、男子ペア部門での復活に望みをかけペアを組みスケートリンクに上がることに……。([上映時間:93分]


これ、すごく観たかったんですよ。観にいけてよかった。期待通り面白かったです。

この映画、本当は最初は日本での公開予定はなくてDVD発売のみだったようなのですが、全米興行収入2週連続1位の大ヒットとなったため、急遽日本でも公開になった作品です。


観ながら大笑いしてしまうほど思いっきりお馬鹿なコメディなのですが、その中にもなかなか厚い友情だったり、意外とスポ根だったり、見ごたえあるフィギュアの演技だったりとかなり楽しめました。


表彰台で乱闘を繰り広げてフィギュアスケートの男子シングルス部門から永久追放されてしまった二人はその後アルバイトで細々と生活を食いつなぐという華やかな惨めな悶々とした生活を送り続ける。それから3年半後、二人が永久追放された男子シングルス部門以外の部門では出場できるという規定盲点をついて、チャズとジミーは男同士のペアを組んで再び表彰台を狙うことになる。


最初にジミーの子ども時代の映像らしきものが流れます。この子役の子のスケートが上手くてびっくりしました。そしてスケートの天才児だったジミーは億万長者のマクエルロイの養子となり、英才教育を受けてきたおぼっちゃま。男子シングルスのブロンドの貴公子はなよなよした感じで王子様キャラながらもちょっと気持ち悪い。

そしてもう一人、チャズはジミーとは正反対。ワイルドで下品にセックスアピールをしまくるのですが、これが暑苦しいしキモイ。さらにチャズは見た目もぽっちゃりめのおじさんといった感じです。


ペアなら出場できると話を持ち込んできたのは、ジミーの追っかけ(というよりストーカー)のへクター。ちなみにこのへクター、男性なのにジミーの大ファンで、そのファン度も一線を越えていてちょっとアブナイ。でも憎めないキャラなんですよね。


ジミーもチャズも二人ともフィギュアの世界には戻りたい。でもペアの相手は気に入らない。それでもコーチに後押しされて、しぶしぶながらも二人はペアを組むことを決め練習に取り掛かります。でも大嫌いな相手だから、練習そっちのけですぐ喧嘩。コーチに一緒に生活をすることを強制され、私生活から練習までコンビを組みながらなんとかペアとしての演技を完成させます。

このペアの演技が男性同士ならではでかなり面白いです。でもその分結構下品なネタも多いです。ジミーの股間掴みのリフティングとか、股間に顔を埋めたりしたりとか。
俺たちフィギュアスケーター2

ペアの世界でトップにいたのは、一昔前のマンガのような性格の悪い双子のウォーデンバーグ兄妹。ウォーデンバーグ兄妹は、ジミーとチャズがペア競技に参加すると知ると一方的にライバル意識を持って、妹のケイティに偵察させたり、二人を大会に出場させない為にいろいろな手を打ってきます。こんな姑息な作戦はB級映画ならでは。個人的には最後の試合中の嫌がらせだけは許せなかったですけどね。危なすぎるよ。


危ないといえば、コーチの念願だった大技。これ、あまりにも危険すぎて禁止され為、コーチが北のある国に持ち込んで試みたというものなのですが、その映像が結構上手く作られてています。そして成功したかに見えたその演技の失敗の仕方が驚きというかブラックすぎるというか。こんな映像作って大丈夫なのか?


試合のシーンはコメディ映画ならではの面白さで、本物のフィギュアスケートの試合では見られないような演技が観れます。面白すぎる技や馬鹿馬鹿しい演技もあれば、本当に上手いなぁと感心してしまう滑りもあり。まぁ普通に考えたら優勝できるような演技ではないんですけどね。ちなみにサーシャ・コーエンはチャズのファンという役で出演しています。


この映画、スポ根あり、友情あり、恋愛ありなのですが、その全てがコメディになっていて、徹底的にくだらない馬鹿映画にしているところがすごいです。思わず声に出して笑ってしまうシーンが沢山ありました。


フィギュアスケートが題材のお馬鹿で下品なドタバタコメディ映画なので、そういうのが苦手な人には向かないと思いますが、そうでなければ素直に楽しめるはず。


試写会(@シネマGAGA!にて鑑賞)


★★★★