2012.10 那須千本松牧場 その2 | あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

カメラの蒼生≪あおい≫と一緒にまわった、ひとりとひとつの旅のきろく。

のどかな牧場に流れる穏やかな時間が、

秋の入口を陽光に包む。

那須・千本松牧場、今回は動物たちから視点を移して

のんびりした景色を。

*その1~動物たち~はこちら


千本松牧場は森に囲まれた場所にあります。

動物たちとのふれあい広場を抜けると、

深い木立の中の道に出ます。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey




優しい木漏れ日。














この日はとてもよく晴れて暖かい一日。

木の幹に透ける木漏れ日が直線的に降り注ぐのが

本当に綺麗でした。

そよ風が木々のあいだを通り抜けてきて、それ以外は静か。

自然に包まれて癒されます。


この森の中の道をまっすぐに進むと、

突然視界が開けて、遥か空の風景に那須岳が。

広い牧場に出ました。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey


草原。









草はどこか秋色を帯びていて、

風と同じ方向に揺れています。

本当はこのだだっ広い敷地でゆったり過ごす、白黒の牛が見たかった

のですが、ちょうどこの時期口蹄疫?のあれこれがあって

牛を外に放牧できなかったらしく、草原の上には誰もいませんでした。

寂しくもあり、でもそれと同時に素晴らしい景色です。


秋の訪れを感じる、自然のおくりものも。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey


おとしもの。









ふと下を向けば、まつぼっくりやどんぐり、セミの抜け殻なんかも落ちていて。

地球が回って、季節が前へ進んでいくしるしです。

上だけじゃなく、下を向いても新しい発見ってあるものですね。

そういうのもきっとあると思います。


牧場を一通り眺めて、また森の中の道を歩いていると、

うしろからぱかっぱかっと軽快な蹄の足音が聞こえてきます。

振り向くと、馬の行列がこちらにやってきました。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey




兵隊さんのように。















馬はとてもゆっくりと、一歩ずつ着実に踏み出していきます。

乗馬している人たちは少し高いところから秋の風を受けて、

みなさん気持ちよさそうでした。

先頭の、おそらく乗馬体験の係員のお兄さんが「こんにちは」と

挨拶をしてくれて、爽やかに去っていきました。かっこいい。


さて、馬の歩にはかないませんが、自分の足でさらにてくてくと

森の中を歩いていきます。


千本松牧場には歴史を感じられる見どころもあって、

そのひとつがこの「松方別邸」。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey


穏やかに暮らす。









ここの牧場の開設者が、あの松方正義公だそうです。

明治時代に日本の総理大臣も務められた方ですね。

今は別邸内は私有地のため入れませんが、

薄く水色がかった別邸はミニチュアのようにかわいらしくて

内装も見てみたくなりました。


敷地内にはモミジの木があって、

まだ少し時期は早かったのですが、てっぺんの方がほんのり紅に

染まっていました。

秋が来ています。


ほかにも秋が来ているサインが、花です。

アザミの花に、オレンジ色が美しい蝶がとまっていました。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey



ひらり、ふわり。








この蝶…昔図鑑とかで見たような気がするんですが

名前が分からない…。

タテハ蝶の仲間だと思うんですが。。


それにしても、蝶の飛び方ってとても不安定ですよね。

ふらふらっと風に流されながら飛んでいく、あの軽さ。

やがて一つの花のもとに行きつき、束の間羽根を休ませる姿は

美しいものですね。


松方別邸の向かい側には、昭和天皇が自ら植えたという

大きな松の木がそよいでいます。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey




百年。














大正12年にお植えになったそうなので

もうすぐ百年?一世紀?…くらい。

一本気で、とても立派な松の木です。


この辺りの森は、広葉樹も多くて

もう少し秋が深まると、紅葉がとても綺麗に楽しめます。


そんな森の中を抜けていく道をたどると、広い草原の上に、

いちごやブルーベリーを育てているビニールハウスが。

そしてその脇には、「足湯」と書かれています。


この草原の真ん中に、足湯があるのも千本松牧場の特徴のひとつ。

だいぶ歩いたので、お湯につかってほっと一息。

床は石が埋まってごつごつしていて、足裏をいい感じに刺激してくれます。


そばには、初秋を彩るコスモスの花が。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey




空に舞う。















秋空に映える花と、その上を飛んでいく蜂たち。

やはり植物は太陽に向けて伸びる姿がとても好きです。


さて、歩いたらお腹もすいてきたので

ここで千本松牧場の食べ物紹介。


まずは牧場の定番!


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey


牧場の主役。









ソフトクリームですね。定番。

そして牧場のソフトクリームは間違いない。

ミルクの味が濃くて、またこの爽やかな風と緑の中で食べると格別。

甘い幸せが口の中いっぱいに広がります。


さらに、帰りのバスが来るまでの待ち時間のあいだに、

牧場ならではのスイーツも味わってしまいました。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey


アフタヌーン・ティー。









ミルクレープに紅茶のセットで優雅なティータイムです。幸せ。

ケーキも美味しかったのですが、何より紅茶のミルクが!

濃くて、自然の甘さが滲み出るミルクは紅茶独特の香りと渋みに

よく合います。

美味しくて、大事に大事に飲んでいたらあっという間に時が過ぎました。



たった一日で、さまざまな表情を見せてくれた千本松牧場。

動物たちの笑顔に癒されて、森の中の緑に癒されて、

秋の到来を告げる風景たちが心をそっと包み込んでくれました。

光がとても綺麗に射し込む、いいところです。


見上げれば、東京では見られない広い空。

雲を刷いて、目を奪われる不思議な模様を作り出していました。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey


天上の模様。










秋の空は一年で一番美しいですね。