NHKの5月27日付けニュースに、これがありました。
EU 温室ガス30%削減可能
EU=ヨーロッパ連合は、2020年までに少なくとも20%削減するという温室効果ガスの目標について、経済危機の影響で企業の排出量が減っていることなどから、目標を30%にしても、これまでの想定よりも費用を大幅に抑えて達成できるという見通しをまとめました。
EUの執行機関に当たるヨーロッパ委員会は、26日、温室効果ガスの排出量を2020年までに1990年に比べ20%削減する目標を達成するうえで必要な費用の見通しをまとめました。
それによりますと、経済危機の影響で企業の排出量が減っていることや、原油価格の高騰でエネルギー需要が落ち込んでいることなどから、温室効果ガスの削減にかかる費用は、2年前の想定よりもおよそ3割少なくなるということです。
EUは、アメリカや中国など主要な排出国が相応の取り組みを約束すれば、削減目標を30%に引き上げる考えを示していますが、見通しでは、その場合でも費用を大幅に抑えることができるとしています。
EUのヘデゴー委員は、アメリカや中国などが風力や太陽光など再生可能エネルギーの開発を急速に進めているとして、「ヨーロッパはこのままだとリーダーシップを失う」と述べ、削減目標の引き上げを今後検討していくべきだという考えを示しました。
経済危機の影響で企業の排出量が減っていることや、原油価格の高騰でエネルギー需要が落ち込んでいることなどから、ヨーロッパ連合は、2020年まで削減目標を20%から30%に引き上げ可能とありますね。
つまり、あと10年は、経済危機の影響が続くと見てるってこと?
これって、悲観?楽観?
ギリシャ以外にもいくつかの国で、経済への懸念が出てます。
これらの国が危機を脱するまで、相当年数がかかるのは間違えない。
だからといって、EUを解散する事態はなんとしても回避したいでしょう。
かりにユーロを各国通貨に戻す場合、当然1対1はありえないでしょう。
各国通貨をユーロに替えたときも、為替レートに従って交換していたはず。
つまり、EUを解散しようとすれば、各国の実力差がもろに明るみに出る事態は避けられない。
危機を抱えるEUだからといって、解体をしようにも相当な各国の抵抗が予想される。
どんなに困難でも、EUの結束維持のために各国首脳はさまざまな駆け引きをするでしょうね。
統一市場で、各国が得た利益も相当に大きかった。
それぞれの国内では、さまざまの摩擦もあったけれど。
ヨーロッパ委員会は、解散危機回避の断固とした意思表示を、温室効果ガスの削減目標の形を借りて行ったともいえそうですね。