アメリカ映画界にはその年の「最悪作品」を選ぶラズベリー賞なる賞もあります(苦笑)
なので全く余計ながら、私的に今年最悪の「宝塚作品」を発表したいと思います(笑)
但し、作品賞と演出家賞のみです。
主演賞・助演賞を選んでもいいのですが、それは皆様のご想像にお任せしたいと思います(;^_^A
わざわざ炎上の種を蒔くのは、チキンな私にはとてもとても…(汗)
生徒さん、それ以上にファンの方々がラズベリー主演女優賞に選ばれ、式に参上したハル・ベリー女史のような懐の深さとユーモア感覚がある方々ばかりなら、記すことが出来るんですが…( ̄▽ ̄;)
それでは、発表致します。因みに全く迷いませんでした(笑)
作品賞 宙組「ベルサイユのばら」
演出家賞 植田紳爾
ヅカデミー賞最優秀作品賞にノミネートしておきながら、思いっきり矛盾していて恐縮なんですが…
(因みに最優秀演出家賞ノミネートは「宝塚をどり」の演出に対してです。)
…もうね、どれだけ改悪するのかと…(-_-#)
記すと限りなく長くなるので、ポイント2点
ラスト
今までのオスカル・アンドレ篇やオスカル篇ではオスカルが息を引きとった後、天国からアンドレが馬車でオスカルを迎えに来ます。
そして2人は「愛あればこそ」を歌いながら馬車に乗って天国ヘ旅立ちます。
このラスト、天国で幸せになって欲しい…という観客の願望を叶えてくれる宝塚ならではの感動シーンです。
物語が途中、どれ程突っ込み所があろうが、このラストシーンさえあれば全てチャラになるほどの威力があるのです。
私は初めて生でベルばらを拝見した時は、最高潮に夢見る夢子時代だったことも手伝い、ものの見事に号泣したものでした(笑)
なのに…この宙組ベルばら…
まず、天使だか妖精だかクリオネだかわからない存在がふわふわ舞い、薔薇だか岩山だかわからない場所からオスカルが起き上がり…
一体、何の鏡獅子…( ; ゜Д゜)
で、いつまでたってもアンドレは迎えに来ず、オスカルはアンドレの存在など最初からなかったかのような完全に自己完結した表情で歌を歌って幕…
…………………………
私、天井桟敷で完全に白目剥いてました…
私は宙のベルばらを拝見する際、
・天国で馬車をぶっ飛ばさない
・フィナーレにボレロを入れる
この2つさえクリアしてくれるなら、何があっても耐えれる‼泣ける‼と考えていました。
それほど、ラストシーンは不動だと思っていたのです。
…その私の思いを、そして夢見る夢子時代の美しい思い出を完全にぶっ壊してくれた新演出…
泣きました…怒り過ぎて(苦笑)
…私、告白します…これを思い付いた御仁に殺意すら覚えました…
天国で馬車をぶっ飛ばした時もショックでしたが、それの更に上をいくとは夢にも思わず…
(余談ですが、月組ベルばらのラスト、初見は立ち見で拝見しました。前もって聞かされてはいましたが、やはり唖然呆然になりました。しかし、本当の衝撃はこれからで、隣のお客さん方から「クスクス笑い」が起こりました…信じられますか!?「クスクス笑い」ですよ!?感動の涙涙で終わる筈が、クスクス笑い…( ノД`)…それまでのベルばら観がひっくり返る程のショックでした…なので、あれほどのショックはもうないと思っていたのに…)
余りのショックで初見のフィナーレ以降は記憶になく、バイクで宝塚ヘ来ていたのですが、帰り道よく事故を起こさなかったものだと薄ら寒さを覚えます(((((゜゜;)
他のファンの方々も残念だったようで、凰稀かなめ嬢や緒月遠麻嬢のお茶会ではその事に関して質問があったようです。
「幕が降りた後、アンドレがやってくるんです」
「リアルに着替えています(笑)その衣装でいいなら、迎えにいきますけど…」と答えられたとか。
…もうどんな衣装でも構わないから迎えに来てあげて下さい…(涙)
フィナーレの愛の讃歌
初見は怒り過ぎて記憶に残らなかったのですが、やや冷静になって拝見すると、これまた酷い…
まず、オスカル姿の黒燕尾…(゜д゜)
しかも、まとめ髪もビミョーだし…
まぁ、途中でアンドレに首筋をキスされた時にパラっと髪がほどけるという演出だから、仕方ないのですが…
そして最初、オスカル・アンドレ・ロザリーという何ともモヤモヤ感満載なトリプルダンス…(´д`|||)
何でオスカルとロザリーが踊るの?ってなるんですが…
そして凰稀嬢、思うところがあったのか、東京公演の貸切公演等では普通に男役で踊ったりされたとか…
ちょっと待って下さい。振りそのものは変更していないんです。
つまり、あの振り付けは途中までオスカルがアンドレとラブシーンの如く踊るようになっていますから、男役姿だととんでもなくカオスなことに…・・・(;´Д`)
そんなことなら…そんなことなら…普通にボレロで良かったのに…
幕→蓮水ゆうや女史or七海ひろき嬢の歌(歌が歌える歌えないはこの際無視(笑))→薔薇のタンゴ→ロケット→オマージュの短縮版→実咲凛音嬢中心の娘役群舞→ボレロ→パレード
こういう風に出来ませんでしたか?
これだったら、あんなラストでも少しは気持ちが浮上したかも…(´・ω・`)
ボレロの衣装も照明も曲のテンポもダンスの間合いもイマイチ…だったとしても許せた気がする…
…すみません、結局長くなりましたね(汗)
私はこれで決意しました。今後、何方でベルばらを上演しようと、植田氏が関わる以上、金輪際観劇すまいと(苦笑)
月組ベルばらの時点で見切りをつけるべきでしたが、雪組ベルばら特出の柚希礼音嬢と凰稀嬢が圧巻の出来栄えだったので、僅かばかり期待した私が愚かでした…
植田氏に悪気はない、むしろお客様に喜んでもらいたいという「サービス精神故の演出」だというのがわかるだけに、植田氏と観客との間の「感動のツボの乖離」が甚だしいのが許しがたく…
「凰稀かなめ」という原画から抜け出たような逸材に対して、ああいう演出をしたのは万死に値する罪とすら思います…
ともあれ、植田氏にこの賞を捧げます。
おめでとうございます‼