これは、先日の台湾旅行で食べたルーロー飯。豚肉をしいたけなどの野菜、五香粉、醤油などで煮込み、ご飯にかけただけの料理で、いわば台湾風牛丼といったところ。これがここ最近で一番美味かった丼ものなのだが、今回のお題、「おいしい!と思ったお米の思い出を教えてください♪」には、8年間住んでいたアパートの大家さんからもらった、おにぎりの美味さを挙げたい。
大学から就職まで8年間、6畳風呂なし2万7千円のアパートに住んでいた。教職を目指してバイト生活をしていたので、お金に余裕がなく、キャベツや大根など安くて重い野菜を、とにかく手を変え品を変えて飽きないように食べ続ける毎日。そんな中、大家さんは庭になった果物や、手作りのお総菜など色々差し入れてくれた。
教職には就けなかったが、それに近い業界に就職することになり引っ越し当日、大家さんは大量の10個くらい、1人では食べきれないおにぎりを「向こうで食べてね。元気でね」と泣きながら持たせてくれた。そのおにぎりは、引っ越し先で深夜にも及んだ作業を支えてくれ、疲れた体に塩がしみこみ、生涯最も美味しいおにぎりだったと思う。当日初顔合わせとなった同僚(同居人)にも分けて、「うめえな」とお礼を言われたのも良い思い出だ。
結局、その仕事は1年で辞めて現在の職に就く。その後12年ぶりに、妻を連れ大家さんを訪ねたのが今年2月のこと。今度は子供を見せに、また行けるといいかな。