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今回は、「『答え』か『ヒント』かを考える」についてです。
私は、先生や講師から教わる事は、大きく分けると2つしかないと思っています。
一つは、『答え』で、もう一つが『ヒント』です。
それぞれどういう違いがあるのか、見ていきましょう。
例えば、学生時代の英語の授業を思い出してください。
「sometimes(サムタイムズ)」という英単語があります。
「sometimes」は、「ときどき」という意味の英単語です。
先生は、この英単語を、次のように生徒に教えます。
『「sometimes」とは、「ときどき」という意味ですよ。』
このように「sometimes=ときどき」と教わる事は、『答え』を教わっていることになります。
他にも、先生によっては、次のような事も教えられるかもしれません。
『この「sometimes」という英単語は、「some」と「times」という別々の英単語が、くっ付いてできています。
「some」は「いくらかの」という意味です。
また、「times」は「時間」という意味の英単語の複数形です。
「いくらかの」と「時間」が組み合わさって、「ときどき」と言う意味の英単語になりました。
他にも、長い英単語は、いくつかの単語が組み合わさって、作られている事があります。
ですから、覚えにくい時は、その英単語を分解して覚えるのも一つの方法です。』
以上のような教えの場合は、英単語を分解して覚えるという『ヒント』を教わった事になります。
『ヒント』は『答え』と違って、自分で考える力を育てます。
例えば、上記のような『ヒント』を教えられると、「circumstance(サーカムスタンス)」という英単語も、比較的簡単に覚える事ができます。
「circumstance」は「周りの状況」という意味の英単語です。
英単語を分解して覚えるという『ヒント』を知っていれば、生徒は、次のよう行動を起こします。
「これは、長い英単語だな。
これも別々の単語が、組み合わさってできているんじゃないだろうか?
よし!調べてみよう!」
調べてみると、「circumstance」は、「circum」という「周りに」という意味の英単語と、「stance」という「立場」という意味の英単語からできている事がわかります。
つまり、「周りに」と「立場」が組み合わさって、「周りの状況」という意味の英単語になったということがわかります。
このように、英単語を分解して覚えるという『ヒント』を知っていれば、長い英単語が出てきたとき、分解して覚えやすくしようとするのです。
また、『答え』と『ヒント』の関係は、魚釣りに例える事ができます。
お腹を空かした人が、あなたの目の前に現れました。
あなたは、海で魚釣りをしていて、すでにたくさんの魚を釣っていました。
お腹を空かした人は、あなたに魚を分けて欲しいと頼んできました。
このとき、自分が釣った魚をその人に分けてあげますか?
心優しい人なら、魚を少し分けてあげると思います。
魚を分けてあげたら、一時の空腹はしのぐ事ができるでしょう。
しかし、その人は再びお腹を空かして、あなたにすがり寄って来るはずです。
なぜなら、その人は、お腹が空いても、自分で魚を釣る事ができないからです。
また魚を持っている人から、魚を分けてもらわなくてはなりません。
ここで『魚』を分けてあげることは、『答え』を与えている事になります。
先生が『答え』を教え続ければ、生徒は成長します。
しかし、先生が『答え』を教えることを止めてしまうと、生徒はそれ以上成長しなくなります。
では、生徒が成長し続けるためには、どうすればいいでしょうか?
そうです、お腹の空かせた人に、魚の釣り方を教えあげればいいのです。
そうすれば、お腹を空かせた人は、自分でいくらでも魚を釣る事ができるのです。
つまり、『魚の釣り方』が『ヒント』になります。
先生が『ヒント』を教えてあげれば、生徒は自分で成長していくのです。
他の言葉で言うと、『ヒント』は、勉強法や記憶法やコツと言ったものです。
自分が先生や講師ならば、今、生徒に『答え』を教えているのか?それとも、『ヒント』を教えているのか?を明確にして伝えてあげるべきです。
逆に、生徒として教わる立場なら、今、『答え』を教わっているのか?それとも、『ヒント』を教わっているのか?を考えましょう。
このように考えると、たくさんの『ヒント』を手に入れることができますよ。
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