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欧州車アドバイザーの井岡です。
後期型はS90/V90とともにFRボルボの完成形なんて言われる960。
940と一緒に語ることが多く、実際4気筒か6気筒かくらいの違いで、ボルボとしての味付けは同じ。
細かいことを言うと、960のリアサスは専用のマルチリンクになる、ということはあるけど、やっぱりほとんど同じ。
そして、ボルボワールド全開で、いつも書くとおり、鬼のような耐久性を持つ。
市場に出回っている安い個体は、大体10万キロ超え。
10万キロ超えても市場にたくさんあるということ、値段がしっかり付いているということは、まだまだ走るということ。
耐久性が~とか、頑丈とかそういう言葉よりも、「しぶとい」という方がしっくり来るような気がしてきた。
実際に940と960でどっちがいい?と聞かれると、やっぱり940のほうがいろんな意味でリーズナブルなので、940を勧めてしまうのだけど、たまにはそうじゃない時もある。
940がヘッドライトとグリルの縦幅を少し大きめにとっているのに比べて、960のほうが薄くなっている。
これが、実車を見ると写真で見るよりも遥かに上品に写る。
この違いが940との一番の違いだと思う。
940がまだまだ現役で結構街で見かけるのに対し、960はほとんど見ない。
要するに、同じクルマとすれ違うことは殆ど無い。
こういう所が、外車オーナーの心をくすぐる。
少しボルボのことを知っている人だったら、間違いなく食いついてくる。
すれ違っても、振り向いて見てくれる。
940に比べると、エンジンルームが詰まってるから、ちょっと気をつけなければいけないこともあるけど、気になりだすと、そういうハードルにも惹かれてしまったり(笑)
>探すときの注意点
最後のFRボルボとか、完成形とか言われても、やっぱり古いことに変わりはない。
販売されていたのは1990年~、つまり設計は80年代のクルマ。
耐久性が高いと言っても、前オーナーの扱い方等によっては問題が発生することも無いとは言えない。
少ないけど。
それに、ボルボの最高級車と言っても、欧州ではトヨタのように、大衆車から高級車まで一つのメーカーが作り、車種別にそれぞれの立ち位置のキャラクターがあるのではなく、メーカー自体が大衆車を作るメーカー、高級車を作るメーカーと、メーカー毎にキャラクターが設定されている。
ボルボは決してプレミアムではなく、サブプレミアムという位置づけに居る。
プジョーやフィアットよりは高級だけど、メルセデスやBMWとまでは行かない位置づけ。
960であってもそれは一緒で、高級な道具と考えたほうが素直に付き合えるだろう。
>問い合わせ
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