「苦しくても助けを求めてはいけない」
「辛くても頑張らなければならない」
「人に弱みを見せるのはみっともない」
「人に弱音を吐くなんて恥ずかしい」
頑張り屋で努力家の人ほど、こんなふうに「心の鎧」を着てしまいがちになります。
しかし無理して我慢しすぎるとやがて鎧の重さに耐えられなくなり、すべてがガラガラと崩れ落ちてしまう。
カウンセリングの場で僕はそうなってしまった人たちをたくさん見てきました。
だからそうなる前に自分の弱さを見せたり、弱音を吐ける自分を大事にしよう。
弱いあなただって、あなたなのだから。
親に十分甘えられず大きくなった人は、自分の子どもに対しても同じことを要求してしまいます。
しかし成長していく上で“甘える事”は欠かせません。発達心理学では親に十分甘えられた子どもほど心が強くなり、自ら考え行動する人間へと成長すると言われています。
思春期までたっぷり甘えた子どもたちの方が自己肯定感を育み、成長していけるからです。
「自己肯定感」とは「自分はかけがえのない存在だ」と自分で自分を肯定できる心の状態の事です。
自分の長所だけでなく短所も含めて、ありのままの自分を受け入れられなければ人生を心から楽しんで生きる事はできません。
だから子どもには十分甘えさせてあげながら、生きる為の力を育んでいく事が大切だと僕は思っています。
「弱音なんか吐いちゃいけない」「ひとりで何でもやらなきゃダメだ」と我慢して強がって、無理して頑張らなくていいのです。
辛い時には「辛い」と言えばいいし、助けが必要な時には「助けて」と言えばいい。
優しい人ほど自分ひとりで何でもかんでも抱え込み、自分の気持ちを押し殺しがちになります。
でも人間はひとりでは生きていけません。
だからひとりで辛い時は誰かの手を借りても構わないし、助けを求めても構わないのです。
世の中にはあなたのことを「助けたい!」と思っている人だって必ずいるはずだから。