「絵と写真で見る歴史と技法 もっと知りたいカリグラフィー」 | 比々流のブログ

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今日、新宿に寄る用事があったので、ついでに世界堂本店に行ってきた。ガラスペンの店頭在庫はまたなくなっていた。多分、連休返上で製造中なのだろう。

在庫も供給も不安定なガラスペンの、自社ブランド品を「入荷次第」で取り扱っている所に、世界堂の本気を感じる

代わりに、変わったペンを幾つか見つけてきたので、そのうち記事化しようと思う。

 

さてこの本である。原書は1995年にロンドンで出版された。平成初期ににわかに起こったカリグラフィーブーム、その立役者でもある小田原真喜子氏の監修で、1997年に日本語訳が登場。この種の本にしては速い。

日本のカリグラフィー界においては、古典に属する良書である。

 

私はこの本を、最初は図書館で読んだ。「ケルズの書」もウィリアム・モリスも、この本で知ったのだ。

大人になってから、古書店で買い込んだ。例によって、羽ペンと葦ペンの作り方が載っていたからだ

 

今、この記事のために該当ページを見返しているが、インクを送る切れ目が比較的短い。マイ・カスタム・羽ペンで試してみたが、ペンの切れ目は、ないとインクが下りないが、長すぎてもペン先の持ちが悪くなる。

世界堂の店頭にも羽ペンがあったが、見た目に切れ目がぱっくり割れているものもあって、細い線を書くのに苦労しそうな感じだった。

 

優美な曲線を描ける点で、羽根ペンの右に出るものはないが、弾力性に富む柔らかい素材は金属製のペン先とは書き心地がかなり違うので、しばらく練習を積む必要がある。」(P15、ペンを取ってみよう キャプション)

 

我ながら、まだまだ本当の羽ペンの実力は引き出せていないようだ。