江川さんなんか老けたなぁ。
ゾンビのメイクをしたコント芸人みたいな表情。怪物も老け込むということか。
全盛期の剛速球を知っているだけに、ちょい切ない。
「シルバー・コロンビア計画」というのが昔あった。
1980年代半ば、いまから30年以上前に国が発案・計画したものである。
シルバーはシルバー・エージ(年寄り)、コロンビアはコロンブスにちなみ新天地を海外に求めること。
つまりリタイアした年寄りの海外移住計画。
1980年代半ばというのはバブル絶頂期で、円高も進んで円が強く、年金を20万円貰っていれば日本ではともかく、海外では贅沢ができる、だから海外で広い家に住み、メイドも雇って、昼間はゴルフ、夜は外食しましょう、という夢みたいな話。
それを国が大真面目ですすめて、支援し、税金も投入していたのである。
一説には東南アジアのさまざまなところで日本人村をつくる計画があったらしい。
ある知り合いの老人はタイに移住していった。
そこで孫ほどの彼女を囲い、かなりな暮らしをしていたが、5年後くらいに日本に逃げ帰ってきた。
夢は、終わったといって。
「シルバー・コロンビア計画」は、バブルがはじけて計画は見事にとん挫した。
ところで、楽園みたいな海外で暮らそうなどというのは体のいい「姥捨て」ではないかという意見もあった。
この意見は、かなり的を得ていたと思われる。
基本的に、国は年寄りが邪魔で仕方ない。
働かない、つまり「生産力」にならない。
経済のサイクルで言うと、年金が少ないこともあって金も使わないし、税金からの社会保障を食うばかりだ。
早く死んでくれればいいと思っている。
年寄りは年々増えるばかり、でもいまさら海外へ姥捨ても出来ず、年寄りへの冷遇ばかりを考える。
年金を減らし、支給を遅らせ、社会保障も削り、それを「人口減」という言葉で煽る。
年寄りばかりでこの国はつぶれますよ!と嘘を言いふらす。
若い世代は年寄りのせいで、年金をたくさん払わねばならず、社会保障は自分たちにはまわってこないと思い込む。
対立を煽るわけだ。
憎っくき年寄りになるわけである。
シルバー・コロンビア計画のような姥捨ては消えても、なんらかの姥捨て計画、年寄り切り捨てはまだまだ続くし、酷くなる一方だと思う。
今はなき、ハミングコング。
カラオケブームの頃は大盛況だった。