グラフィックデザイナー、田部井美奈さんの個展「POOL SIDE」
http://www.minatabei.com/#POOL-SIDE
がギャラリー「京都メリーゴーランド 」で開催されていたようだ。
この個展での様子を知人ブログで拝読させていただき、いたく感銘を受けた次第。
田部井さんは、事務所に勤務しながら個人名義でグラフィックデザインやロゴ、ポスターの作品を発表するというスタイルだ。
広告、CI、書籍や雑誌、ポスターのエディトリアルデザイン、ウェブサイトやプロダクトのデザインをも行い、かなり幅広く活動している方だ。
HYPER MARKET
http://www.hyper-m.jp/main.html
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http://www.kirin.co.jp/products/rtd/kajitsupeel/
009年からは、写真家、イラストレーター、小説家、グラフィックデザイナーの4名からなるアトリエ「kvina」のメンバーとしても活動中である。
「POOL SIDE」は実は、kvinaのメンバーによるリレー展示「kvina ekspozicio」の第2弾として開催されていたものだ。
そのデザインは、かわいいけれども決して甘くない、でもかわいい、という感じ。
そのあたりの配分が絶妙だと思う。
なぜだかよくわからないけれども、なんか心に引っ掛かる。
公開されていた作品は同じ構図の5枚の連作を、「POOL SIDE」という、統一コンセプトでひとつのカテゴリーにまとめたもの。
それらが、同一の背景のもと、大胆なイメージ展開を持って描かれている。
ところどころに卓越したセンスが感じられる、ごくミニマル的作品群だ。
例えば、鮮やかな平面を斜めの線で区切ることにより生まれる無機質の強調。
あるいは区切られることにより生み出された不思議な立体感をはらむプールと水面。
ところどころに描かれる影。
グラフィック処理をされた波、そこに添えられる簡潔なフォントのタイポグラフィ。
人口的なモノが持つエロチックさと、水辺という自然的なものとの微妙な調和。
最小限の説明のみ。
映画のパンフレットをめくるような連続したストーリーを思わせる。
まるで切り絵のようでもある。
人工的であり、平面性を持ち、だけど妙に立体的だなと感心した。
そしてデザインとして配置された「言葉」の絶妙な配置。
やはり、グラフィックデザイナーの作品なんだなと思う。
ちなみに、デイヴィッド・ホックニーのグラフィックデザインのモチーフにも、波やプールなどがしばしば用いられる。
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