株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。

チャンネルAJER

『政府、貨幣発行残高で破綻する(笑)(前半)』三橋貴明 AJER2019.8.20
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

  
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
令和の政策ピボット関連リンク集に「日本の未来を考える勉強会」が追加されました。
また、メルマガ「令和ピボットニュース」が始まりました。皆様、是非とも、メルマガ登録を!
 
三橋TV第128回【邪なビジネスが跋扈した"平成"からのピボット!】
 ブルームバーグ紙の上級国際政治レポーター、Jennifer Jacobs氏が、
「トランプ大統領は、中国が買わないので、余ったトウモロコシを安倍首相に買ってもらう」
 と、発言したとツイートしました。
https://twitter.com/JenniferJJacobs/status/1165620704710156292
Jennifer Jacobs@JenniferJJacobs
Breaking: Trump says US has excess corn because China has failed to follow through on agreements so Abe is going to be buying all that corn.
“We just agreed to that on the other side of the door,” Trump reveals.
Abe says, well, Japan’s private sector will be buying the corn.』
(約:トランプ大統領は、中国が協定を順守しないため、アメリカは過剰なトウモロコシを保有しており、安倍首相はその全てを買うと発言。我々はドアの向こう側で合意したばかりだ。安倍首相が言うには、日本の民間セクターがトウモロコシを買うとのことだ。)、
 
 「民間セクター」で膨大なトウモロコシを購入することができるのは、全農くらいしか思いつきませんが、農協改革(全農株式会社化)を利用した圧力か何かで、トウモロコシ購入を「要求」するのでしょうか。

 カーギルという穀物メジャーのために、全農の株式会社化を図り、同時にトランプ大統領の「指示」を受け、強引に全農にトウモロコシを買い取らせる、くらいのことは、平気でやりそうです、今の安倍政権は。

 一応、書いておきますが、アメリカ産トウモロコシは、100%近くが遺伝子組み換えです。

 バイエル(モンサント)のグリホサートの発癌性の問題で、世界各国(アメリカ含む)がラウンドアップを拒否し始めたならば、

1.日本にグリホサートの残留基準値を大幅に緩和する(2017年12月)
2.「ご家庭で使える安心な除草剤」としてラウンドアップを日本に広める(本当にこのキャッチフレーズでプロモーションしている)
 
 中国との覇権戦争でトウモロコシの在庫が過剰になれば、日本に引き取らせる。
 
 日本国民のためではなく、アメリカ様のビジネスのために動く。これが、安倍政権というわけです。
 
【歴史音声コンテンツ 経世史論】
http://keiseiron-kenkyujo.jp/apply/
※特別コンテンツ「邪馬台国はどこにあったのか?(長浜浩明先生」)が、リリースになりました! 超絶的に面白いです。是非、ご入会下さい。
 
『日米首脳、貿易交渉で基本合意 9月下旬に署名へ 農産品関税はTPP並み
 安倍晋三首相とトランプ米大統領は25日、主要7カ国首脳会議(G7サミット)にあわせてフランスのビアリッツで2度会談し、日米貿易交渉で基本合意した。トランプ氏は2度目の会談で「(9月下旬にニューヨークで開く)国連総会をメドに署名できるようにしたい」と語った。
 首相も「9月に首脳会談し(貿易協定案に)調印することを目標にしたい」と表明した。両首脳は9月下旬に交渉を決着させることで一致した。トランプ氏が1回目の会談後に「非常にいい話なので、一緒に会見したい」と提案し、2回目の会談になった。
 貿易交渉は閣僚級協議で23日、重要品目の扱いに関して大枠で合意した。トランプ氏は25日「基本合意できた」と述べた。会談に同席した茂木敏充経済財政・再生相は記者会見で、農産品と工業品、デジタル経済の3つの分野で「意見の一致をみた」と説明した。
 ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は25日、70億ドル以上の市場開放につながるとの考えを示した。首相は首脳会談で、貿易協定とは別に、米産の飼料用のトウモロコシを購入する考えをトランプ氏に伝えた。(後略)』
 
 飼料用トウモロコシとなれば、ますます全農に押し付けそうです。(全農は日本最大の配合飼料の輸入業者)

 日経の記事では、あたかも日米FTAが「TPP並」で終わりそうな印象を受けますが、そんなことはありません。何しろ、TPPで合意されていたはずの自動車の関税撤廃について、アメリカ側は拒否したのです。

 TPP交渉では、アメリカは、「25年間で、自動車関税を撤廃する」と約束しました。

 今回は、その約束は「なかったこと」になっており、日本側はTPPと同じ条件の譲歩を強いられ、かつ余剰トウモロコシを押し付けられる、
 
 トランプ大統領としては、満足のいくDeal(取引)でしょう。何しろ、日本側に何も譲らず、TPP+αの成果を出したわけですから。

 結局のところ、「政治」と「主権」が無いも同然の我が国は、世界各国の草刈り場、あるいはゴミ捨て場にならざるを得ないという話です。
 
 何故に、世界中がグリホサートの使用禁止に動いているときに、残留基準値の「引き上げ」をしなければならないのでしょうか(逆ならば分かりますが)。
 
 何故に、アメリカと中国の問題のツケを、押し付けられなければならないのでしょうか。

 もっとも、最大の問題は、上記が「現実」であるにも関わらず、
「内政はダメかも知れないけど、安倍政権の外交は素晴らしい!」
「トランプが中国を何とかしてくれる!」
 と、認●知的不●協和や現実逃避に閉じこもった国民が少なくないという点です。

 安倍政権は内政もダメですが、外交もダメです。というか、取り返しがつきにくい外交で次々に失策を続けているというのが、安倍政権の「外交成果」とやらです。もはや外交文書から「北方領土は日本に帰属」が消え、韓国が竹島で軍事演習に踏み切ったところで、「遺憾」「抗議する」で終わりでしょ。

 今回、日米FTAが結ばれますが、「枠組み」が作られてしまったため、今後も日本は市場開放を迫られていきます。最終的には、コメの関税撤廃まで行くでしょう。

 さらには、アメリカと中国が対立すると、そのツケは日本に押し付けられることになるのです。

 政治を、取り戻さなければなりません。
 
 日本国が「主権」に基づき、日本国民のための政治を行う。主語を「日本国民」とする政治を取り戻す。
 
 そのためには、まずは国民が「事実」を知らなければなりません。

 今回のJennifer Jacobs氏のツイートは、その「事実」をまざまざと見せつけてくれました。是非、拡散して下さい。
 絶望するためではなく、事実を知り、問題を解決するために。
 
「日本国民の政治を取り戻す!」に、ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!
本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページはこちらです。