株式会社経世論研究所 講演・執筆依頼等、お仕事のご依頼はこちらから
三橋貴明のツイッターはこちら
人気ブログランキングに参加しています。
チャンネルAJER更新しました。
『フィリップス曲線の崩壊(前半)』三橋貴明 AJER2019.3.25
https://youtu.be/JAX009gvrrk
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
   
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
三橋TV第72回【財務省のPB黒字化路線の狂気】

https://youtu.be/7mJuDtPfjgA

 

 平成政治からの決別を! 反・緊縮財政、反・グローバリズム、反・構造改革を基本方針とし、政策の「ピボット(転換)」を目指す国民プロジェクト「令和の政策ピボット」が始動致しました。
 
 
 
 本日は移民問題。

 令和ピボットにおいて、移民問題を含む、安倍政権の日本破壊の構造改革については、
『(4) 構造改革を「改革」:
改正出入国管理法(いわゆる移民法)、コンセッション方式水道民営化を可能とする改正水道法、さらにはカジノを解禁する統合型リゾート実施法、民泊、白タク等のシェアリングビジネスのための規制改革、高度プロフェッショナル制度など、特定のビジネスの利益拡大を目的とした一連の構造改革を否定し、日本国民の豊かさや安全を実現する形に改革します。』
 とまとまっていますが、元々はそれぞれが個別の項目で「長~い」文章になっていました。

 さて新元号発表、令和ピボット立ち上げと同じ日に、移民法こと改正出入国管理法が施行になりました

 日本の話に入る前に、まずはアメリカ。

 トランプ大統領は、エルサルバドル、グアテマラ、ホンジュラスへの援助停止を支持しました。各国政府に対し、アメリカへの移民流入を停止させるよう圧力をかける目的とのことです。

 アメリカが援助を停止し、三カ国の経済が悪化すると、さらに移民(経済難民)が流出するように思えますが、ともあれ「移民は入れないという意思」をトランプ大統領が表明しているのは間違いありません
 
米、必要ならメキシコとの国境閉鎖する用意 状況は改善=大統領
 トランプ米大統領は2日、必要に応じてメキシコとの国境を閉鎖する用意があると改めて表明した。ただメキシコはここ数日間、大規模な移民・難民の移動を阻止しており、状況は改善しているとも述べた。
 国境が閉鎖されればサプライチェーン(供給網)に影響が出かねないと心配する経済界に配慮した格好だ。
トランプ大統領は、メキシコとの国境を閉鎖すれば米経済にマイナスの影響が及ぶと指摘しつつ、安全を守る必要はあると強調した。
 その上で「メキシコは昨日時点で、ホンジュラスやグアテマラ、エルサルバドルから来る大勢の人々を南部国境で捕らえており、その数は数千人に上る。メキシコには(不法移民の移動を)止める力がある」とし、数日は様子をみると語った。』
 
 アメリカに限らず、先進諸国が次第に「国境の壁」を高くしていっている状況で、我が国は移民受入に動くわけです。

 しかも、「移民に寄り添う多文化共生」という最悪の形で
 
 
『改正入管法施行、法相「国の将来に影響」
 外国人労働者の受け入れを拡大する改正出入国管理法が1日、施行された。制度の運用を担う出入国在留管理庁も同日に発足し、山下貴司法相は開庁式で「共生施策は新しい役割で、わが国の将来像にも影響を与える重要なものだ」とあいさつした。政府は新制度で受け入れに弾みをつけたい考えだが、自治体側には相談窓口の整備などに遅れもみられる。(後略)』
 
 今回の移民法では、新たに特定技能1号と特定技能2号という移民資格が創設されました。

 簡単に書くと、特定技能1号が「奴隷的労働」である外国人技能実習制度の「五年間の滞在延長」であり、特定技能2号は家族帯同も可能な永久移民への道を開く制度です。

 経済界の、
「安い奴隷的労働者が欲しい」
 というニーズを受け、外国人に対する人権抑圧が問題視されている技能実習生を「より長く日本でこき使おう」というのが特定技能1号。現在の技能実習2号の修了者は、技能試験や日本語試験を受ける必要もなく、普通に特定技能1号に移れます。

 ちなみに、特定技能1号の外国人は「異なる業種」「異なる業務」への転職が禁止なので、相変わらず職業選択の自由という基本的人権を持たない「奴隷的労働者」のままです。
 
 かつて、ロシア帝国時代、ロシアの農民は土地に縛り付けられ、聖ユーリーの日前後以外の移動が禁じられていました(後に、聖ユーリーの日の規定も廃止)。当時のロシア農民のことを、何と呼ぶでしょうか。そう、「農奴」です。
 
 職業選択の自由がないまま、日本で労働を強いられる外国人労働者は、さしずめ「労奴」といったところでございますね。

 そして、特定技能2号。特定技能2号は、特定技能1号の滞在期間終了者に対し、日本に永続的に滞在し、しかも家族帯同が可能な本格的な「移民」への道を開く制度です。特定技能2号は、滞在期間の制限がありません。

 こちらは、「日本は多民族国家化するべき」といった頭のおかしな(欧州を破壊した)リベラル寛容主義者のニーズを受けたものでしょう。山下法相の共生施策云々は、この路線です。

 単純に「安い奴隷的労働者」を求める経済界と、「日本は日本人の国ではなくなるべきだ」と狂った思想に染まった連中とでは求める「移民」」が異なります。というわけで、両者のニーズを同時に満たすべく、特定技能1号、特定技能2号という二つの制度が始まるわけです。いやあ、分かりやすい!

 入国管理局が格上げされる形で発足した入管庁の佐々木聖子初代長官は、開庁式において、
「外国人に寄り添うことが必要だ。新しい在留資格が日本社会にも外国人材にも歓迎されるよう運用を進めていこう」
 と、訓示しました。

 何で日本人が外国人に寄り添わなければならないのでしょう。我々の「日本国」は、過去二千年以上に渡り歴史を積み重ねてきた先人たちが、我々のために築いてくれたもので、同時に我々が将来世代のために残さなければならないものでもあります。

 外国人は、関係ないでしょ、日本とは。
 
 どうしても外国人を入れたいならば、向こうに一方的に寄り添わせろよ。そうしなければ、多数派の日本人の不満が高まり、外国人排斥の暴力、犯罪、テロ、暴動が頻発し、しかも外国人擁護派と排斥派の「国民」が衝突し、ナショナリズムが破壊され、日本国としては存続が不可能になる。

 あるいは、この手の「反移民論」をPCだの「レイシスト!」などのレッテル貼りで黙らせるか? わたくしは黙りませんが。

 欧州の事例を見る限り、一番「危険」なのは、反移民の言論が封じられることです。あるいは、反移民を主張する人が「政治的に殺される」状況です。

 そうなったら、もはや手遅れです(つまり、欧州はもはや手遅れです)。

 手遅れになる前に、ただでさえ大きな声を振り絞り、「正当なる反移民論」を叫び続けるつもりですよ、わたくしは。
 
 そして、「令和ピボット」の呼びかけ人一覧を見れば、主張の上品下品はともかく(わたくしは、どちらかと言えば下品)、同じ問題意識を持つ人が少なくないことが理解できるはずです。決して、黙ってはいけません。
 
「日本の移民国家化を拒否する!」に、ご賛同下さる方は、↓このリンクをクリックを!
本ブログへのリンクは以下のバナーをお使いください。
◆関連ブログ
日本経済復活の会のホームページは↓こちらです。