8.26 誕生椅子 「PK22」

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「PK22」

金属素材を用いた椅子を数多くデザインしたポール・ケアホルムの作品。余分なものを削ぎ落としたとことんディティールを追求した椅子。



イス言葉
「美しい引き算のできるセンスの持ち主。余白の使い方、編集能力に優れている。」



自分の人生は足し算かもしれない。あれやこれを出し続け、いつか見つけて欲しい。分かってもらいたいと足し続ける。正解のようなものを出せるまで、インプットしアウトプットしなければならない。時は止まる事なく進んでいくのだから永遠に積み重なっていく。そんな事が分かっていても、言えなかった言葉、出来なかった事、進まなかった道が存在する。けれど、そんな空白ですら出来なかったこととして心の中に積み重なっていく。


けれど、作品や表現、そんな大層なものじゃなくても友人や恋人との会話なんかでは少なからず皆編集をしているんだと思う。どこを切り取るかがセンスであり、敢えて語らない事で出来る余白を作る事が吸引力となり人を惹きつけるんだと思う。余白のない物語は情報となり、自分に置き換える事が薄まってしまう。
余白は誰かの想像力を高めるスイッチでジャンプ台なのだ。見えないけれど、本当はある選ばれなかった言葉が、選ばれた言葉の奥行きなのだ。そんな余白を上手に作れる引き算の出来る人はきっと他者の想像力や自分の考えに寄り添ってくれる事を信じているからできるんだと思う。

8月26日生まれの人は、人類を肯定できる優しい人なんだろう。


素晴らしい一年を