2011年3月11日の出来事

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この記事は2011年3月11日の私の一日です。

『2011年3月11日』
▼ 2011/03/24 23:49
今回の東北地方太平洋沖地震の時に過ごした事を書き残そうと思います。
時が経った時に忘れないように。



私は今回の大地震時に仙台に居ましたが、怪我もなく無事に東京に帰ってこられた事に深く感謝したいと思います。
私は運が良かったとしか言いようがないほど、色んな方に助けられました。


11日私は全日本プロレスさんの石巻大会に参戦する為に春日と2人で新幹線で仙台駅に向かっていました。

仙台駅で仙石線に乗り換えの為に構内を歩いてエスカレーターで地下に降りていました。
エスカレーターを降りている時にDOCOMOの携帯から警報音が鳴り『宮城沖地震発生。強い揺れに注意してください』というメールが来た。
そしてエスカレーターを降りきった時にガタガタと揺れ出した。
地下だったから立ってられない程の揺れではなかったけど、これは大きいと感じた。
どうしよう。
どうしよう。
と焦ったけど、潰れたらヤバイから一旦仕事用品が入ってるスーツケースを置いて上に上がろうという事でエスカレーターを駆け上がった。
駆け上がったもののれが長く、怖くなった。

一旦揺れが止まった時に大事なスーツケースをあのまま置いてはいけないと思い、またエスカレーターを降りてスーツケースを持ってまた駆け上がった。
地下1階から2階までスーツケースを持って駆け上がって走った。
構内は天井部分が剥がれ落ちていたりしたけど、無事に外へ出れた。
駅前は何百人という人で溢れていた。
とりあえず、建物の側から離れようと思いちょっと離れたバス停へ。

連絡を取ろうと思っても誰とも電話が繋がらない。
試合はあるのか?
石巻に行けるのか?
電車が動くまでどうしたら良いのか全く分からない。

近くで携帯でテレビを見てた人に、どうなっていますか?と尋ねたところ、震源地は宮城県。ここら辺は震度6で海沿いは津波が危ないとの事。
今居る場所が海に近いのか、遠いのか地理がよく分からない。
私達も携帯用テレビをつけてみたけど、詳しい情報はまだない。

その間にも余震が続く。
怖くてどうしたら良いのか分からない。
古いビルの壁が道路に落ちている。
もしかしたら、何かが降ってくるかもしれないから、バス停の屋根のあるところに避難した。

今日の宮城県は雪が降るぐらい寒くなるらしい。
そんな日なのに薄着でミニスカートを履いてきた自分がバカだった。
寒い。
そう思ったら、ファッションなんて関係ない。
スーツケースを開けジャージを出し洋服の上から着た。
少しでも寒さをしのげるなら格好なんてどうでも良いから。

情報が欲しいけど、携帯テレビだと携帯の充電が無くなる。
春日がラジオ好きで、携帯用ラジオを持ち歩いているという事でラジオをつけた。
今回の地震は大地震だという事。
停電。
津波。

これからどうしたら良いのか。
電話は繋がらない。
メールはかろうじて送れた。

そうこうしてる内に雪が降ってきた。
結構激しく降ってきた。
余震も続く。

不安になっていた。

6時ぐらいにやっとガミさんに今日泊まるはずだったホテルの名前を聞く事が出来た。
ここに居てもしょうがないからとりあえずホテルに向かう事にした。
地理的によく分からないけど、こっちだろうと思う方向へ歩き出した。
街は真っ暗。
歩いてる途中真っ暗な中外でお菓子を販売しているコンビニを通った。
今日は朝から何も食べていない。
空腹。
何故新幹線でお弁当を買わなかったのか後悔した。

コンビニでは一人3つまでお菓子を買うことが出来たので、春日と2人で6袋を買うことが出来た。

ホテルの場所を人に聞きながら、やっとホテルに到着。
受付で名前を言ったら部屋の鍵が貰えた。
ホテルの自家充電がまだ若干あるらしく、薄暗いけど電気は微妙に付いている。
いつ切れるか分からないと言われたけど、真っ暗の中の外にいるよりは全然良かった。
一人部屋だったけど、一人ぼっちより2人でいる方が安心出来るから二人で同じ部屋に入った。

薄明かりだったけど、雨風をしのげる場所に避難出来た事が凄く嬉しかった。

とりあえず椅子に座り、必要な荷物だけ横に置きいつ地震が来てもすぐ出られるようにしていた。

ポットにお水が入っていたから飲み水には困らない。
落ち着いた時にお菓子を開けて2人で食べた。

ホテルに入っても余震が続く。
警報メールが届く度に二人で机の下に潜った。

ラジオからは地震の情報が淡々と伝えられる。
津波で街が壊滅状態だとラジオから流れてくるけど、どれぐらいの規模なのか想像がつかない。

余震に怯えながら椅子に座ってラジオを聞いていた。

お菓子ではお腹いっぱいにもならないし、精神的にも肉体的にも疲れていた。

とりあえず椅子に座っているよりベットに横になろうと体を半分だけベットに横にして、地震が来たらいつでも机の下に潜れるようにした。

うとうととする度に地震で起こされる。
恐怖感が込み上げる。


ホテルの電気も夜中には消えて真っ暗になった。
真っ暗で静かな部屋の中でラジオの音だけが唯一の支えだった。

いつまでこの状態が続くのか。
明日になったら帰れるのか。
余震が来る度にパッと起きて大きな地震じゃなくて良かったと思ってまた眠りにつく。
真っ暗な中でラジオから聞こえてくる地震情報を聞きながら不安の中で熟睡出来ないまま一夜を過ごした。