善界白頭のツレを勤めた関根祥丸師。何年か前に天鼓のシテの舞台の時に、不覚にも、この辺りの見所の者の化身、シテ斬り抜刀斎でも押し込まれてしまったので、今回はどうかと気合入れていましたが、やはり怖かった。
中正面の後ろの席だったんですが、あくまでも主観的になりますが、押し込まれた能楽師はいなかったんですが、関根祥丸師のみ、自分の肌にピリピリするものを感じました。他の能楽師の藝も素晴らしかったのですが、受け止める事は(あくまでも主観ですが)出来ました。
ただ、関根祥丸師の気が自分の肌に届いてピリッとしたものを感じ、微妙だけど自分の呼吸が乱れて、再び整えるのが大変だったんです。
天性の気を持ち合わせていると確信。自分の肌まで届いたのは関根祥丸師のみ。自分の余裕は無かったね。少し気あたりしたかもしれない。
シテだったらと思うとゾーッとする。
まだまだ、この辺りの見所の者は修行が足りませんな。
関根祥丸師を完全に受け止めるまでは、観能は辞めないだろうな。