↑のつづき。
さて、
2024年2月の九州・山口出張最終日。
博多は1日中雨だった。
飛行機に乗る前に最後の神社に参拝した。


やってきたのは筑前国一之宮である。

広く長い参道をゆく。
敷地の総面積は8,107坪と広大だ。

参道の途中には境内社『少彦名神社』。
祭神 少彦名大神(薬祖神・酒造神)


手水舎。

神門。

苔むした狛犬。 素敵だ。


拝殿。
延喜式内名神大社 筑前国一之宮
『住吉神社』
鎮座地 福岡市博多区住吉
創健 不詳
祭神 住吉三神
(底筒男神 中筒男神 表筒男神)
相殿 天照皇大神 神功皇后
「筒男」の「ツツ」には
星の意味があると云われ、
航海・海上の守護神としても厚い崇敬がある。


























『カナサキ』とは







また来れるときがきたならば、

住吉造りの本殿は、
国の重要文化財に指定された由緒ある建造物。

『古代力士像』。
古代の力士をかたどった像。
博多人形師の中村信喬・弘峰親子の合作であり
右手のシワの形が力という漢字に見える事から
その手に触れると力をもらえると云われる。

うりゃー。

『鬼縛り石』。
1月7日におこなわれる
『追難祭(おにやらい)神事』の際に、
境内に蔓延して邪気を鬼に見立て
「桃の弓」「葦の矢」を以て
鎮められた鬼を縛り付ける石柱。

横から本殿。

稲荷の鳥居。

御神木『一夜の松』。
この老松のご先祖は、
かつて社殿の屋根に覆いかかっていた。
1440年、
危険を避けるために切ろうとしたところ
一晩のうちにまっすぐに立ち直ったので
人々は驚き、いつしか「一夜の松」と
称えられるようになった。

境内社『荒熊・白髭稲荷神社』
祭神 豊受大神(宇迦之御魂神)


『のぞき稲荷』。

この奇岩の中をのぞいたあと、
自らの姿を鏡に写してひとつ願いをかけると
祈りが聞き届けられると云われている。


この鳥居の扁額は「三日恵比須」。

三日恵比須神像。

『住吉三日恵比須神社』。
祭神 恵比須大神(幸運・航海の神)

ご神紋は徳島の事代主神社と同じ
「三つ蔓柏」。




境内には沢山の摂社末社があった。

『船玉神社』
祭神 猿田彦大神

『志賀神社』
祭神 綿津見大神
『志賀神社福分小判』。
ホームページ引用↓
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
この小判は、志賀大神を氏神とする
豊の国(大分県)久住の志賀氏が
宝籤に当籤した事を報恩感謝し、
ご参拝の皆様にも「福」が授けられる事を願い
住吉神社の摂社である
志賀神社に奉納建立したものです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『人丸神社』
祭神 柿本人麻呂公

『菅原神社』
祭神 菅原道真公

雨は降りつづける。

さてさて、
この筑前国一宮住吉神社は、
大阪の摂津国一宮住吉大社、
山口県下関の長門国一宮住吉神社
とともに日本の三大住吉の1つとされる。
三社とも一宮というのはすごい。
そして、
全国2千以上の住吉神社の中でも
最も歴史あるはじまりに近い
「始祖」であるこの住吉神社には
元宮と呼ばれる福岡県那珂川市の
『現人神社』がある。
一方、大阪府大阪市住吉の住吉大社は
全国にある住吉神社の総本社と云われ、
さらにその元宮
『本住吉神社』が兵庫県神戸市に鎮座する。
さらに、
宮崎県宮崎市塩路の住吉神社には、
住吉三神が誕生したのが当地であるという
伝承があり、全国の住吉神社の元宮を表す
「元」の紋が代々受け継がれている。
いったいどの神社が元宮なのか
全くわからない(笑)
しかし、
大阪の住吉大社境内には
綿津見三神を祀る志賀神社が
鎮座していることがヒントになる。
福岡市東区の志賀島には
「海神の総本宮」と云われ
同じく綿津見三神を祀る志賀島神社がある。
綿津見三神は住吉三神と表裏一体の存在。
やはり古いのは大阪ではなく
九州の住吉だろうか。
ちなみに、ホツマツタヱでは
流されたワカ姫ヒルコを拾い育てた
『カナサキ』という神が、
後に『スミエノオキナ(住吉の翁)』
の称号が与えられている。
『カナサキ』とは
『宇都志日金拆命(ウツシヒカナサク)』
のことであり、古事記では
『穂高見命』の名としても伝わる。
海神ワタツミの子である。
万葉集には「墨吉(すみのえ)」の記述があり、
これは現在の大阪の住吉のことのようだ。
住吉神の三柱は、
表筒男命・中筒男命・底筒男命だが、
一柱の場合は『塩土老翁』と同一神
とも云われている。
「シオツチ」⇒『塩筒(シオツツ)』に
なるわけである。
「筒川」出身である『浦島太郎』にも
繋がると云われていたり、
「筒」が「星」を表すことから
住吉三神はオリオン座のことだと
云われていたりと、
全くよくわからない🤣
とりあえず、星を目印とする
海人族が信仰する神なのは確かであろう。
ちなみに、有名な童話『一寸法師』。
一寸法師は実は
住吉の子なのだそうな。
一寸法師のモデルが、
ヒルコまたはスクナビコナとも
云われることから、
ホツマツタヱの全てがデタラメとも
言えなそうである。
実際に、
この住吉神社境内には
少彦名神社、恵比須神社、志賀神社も
あったのだから。

住吉神社の入り口の向かいにも
なにかがある。


『天竜池』。
昔、満潮時には塩原の辺りまで
海の水がさかのぼり、
この池まで達していたのだそうな。
イザナギが御祓いをした霊池とも
伝わっている。。。
さすがにここではないような気もしますが(笑)

住吉三神も生まれた
『竺紫の日向の橘の小戸の阿波岐原』。
個人的には徳島県阿南市の橘湾だったと
思っております。
実際に、
阿南市には創健年代不詳の
住吉神社も鎮座している。
今度参拝してみたいものだ。

『霊験(しるし)の大楠』。
樹齢約500年。

『天津神社』。
祭神 伊弉諾大神
室町時代以前から、この地に鎮座している。

最後は雨だったが、
とても身になる出張だった。
次は九州の山の中に入ってみたい。
これにて、
出張の合間の神社巡り九州山口編は
おわり(べべん❗)。
次回からは、
2024年7月の関東編に突入します。
つづく。
ではまた❗

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