台湾東部で発生した地震で、犠牲になられた皆様に心からお悔やみ申し上げますとともに、被災されたすべての方々にお見舞い申し上げます。
第一報が流れたその瞬間から「自分にできることは何があるのだろう」と、ずっと考えていました。
ちょうど『あらためて新成人を祝う会』を終えた直後だったのもあり、「レターポットを使って、また支援を!」という声もたくさんありました。
もちろん「レターポットで支援」というのは真っ先に考えました。
そもそもレターポットで出た利益はそういうことに使おうと思っていたので。
ただ、
今回の地震の直後から、Twitterのタイムラインに流れてくる言葉や画像の数々を見ていて、少し慎重にならなければいけないなぁとも思っていました。
理由は二つです。
①今回の地震の被害の大きさを正確に把握できていない。
実は、2年前の同じ日(2月6日)にも台湾で大きな地震がありました(台湾南部地震)。
「台湾 地震」で検索すると出てくるコチラの画像。
こちらは2年前のものです。
今回、Twitterのタイムラインで、この2枚目(2016年)の写真も流れていて、この写真に反応されていた方もいらっしゃいました。
この他にも様々な情報が僕らのもとに流れてきて、僕らはそれが正しい情報なのかどうなのか分からないまま、感情を揺さぶられ、時に不用意に大きな声を上げてしまっている場面があると思いました。
そのことによる弊害が二つ目の理由です。
②被害の大きかった『花蓮』は観光地だった。
今回、被害の大きかった『花蓮』という場所は有数の観光地で、市民の方の90%が観光業で生活されていらっしゃいます。
以下は、花蓮に住まれている方の記事です。
………
今回の花連地震で、大きな被害となった場所の多くは断層の上部にあったもので、その他はそれほど大きな影響を受けておりません。たとえば地震当日、夜中2時に台北を出発した最終列車も、通常通り運行されました。
花蓮に住む私たちは現在、家の片付けに追われながら、地震による大きな影響も感じ始めています。 というのも、ニュースで伝えられる状況だけでなく、ほぼ普段の暮らしを取り戻しているからです。
今のところ、不足の物資もなければ公共交通機関も問題なく動いており、皆さんと変わらぬ日常を送っています。
………
震災の爪痕はたしかにあるのですが、しかし過剰に報道し、過剰に応援してしまうことで、「花蓮は大変なことになっている」「花蓮は危険な場所なんだ」という意識が生まれてしまい、花蓮の客足が遠退いてしまいます。
風評被害です。
観光で生きる街にとって一番の被害は“観光客の減少”です。
大きなお金を贈ることも、とても尊いことだと思います。
皆と声を掛け合い、台湾に想いを馳せることも、とても尊いことだと思います。
一方で、
「復旧後の観光業にスポットを当てることも大切なのではないだろうか」
レターポットのスタッフや、オンラインサロンメンバーと話し合い、そんな結論になりました。
今回の地震を受けて、
過剰な報道や応援がもたらす風評被害を防ぐために、
被害の大きかった花蓮に足を運び、
花蓮のものを食べ、
花蓮にお金を落とし、
花蓮の現状と、
そして
花蓮の変わらない魅力を日本の皆さんに伝えることが、私達ができる観光地「花蓮」への支援だと考えました。
現地の方々の心情を最優先にして、余震の様子を見つつ、頃合いを見計らって、我々のスタッフを「観光客」として現地に向かわせようと思います。
「不謹慎だ」と言われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ただ今回の被災地は観光地なので、僕たちは観光業を後押しすることを「支援」として選びました。
今回もレターポットの利益から支援させていただこうと思います。
偽善です。売名行為です。
『台湾東部への観光支援ポット』を作りました。
今回の主旨に御賛同いただける方のみ、応援レターを宜しくお願い致します。
シェアしていただけると嬉しいです。
西野亮廣
(応援レターはコチラまで↓)