一方、ハーセプチンやアバスチンなどは
抗体ですので分子量が大きく、
分子として
細胞内で作られるときに
「糖鎖」など色んな飾り
(翻訳後修飾)がつきます。
この飾りの付き方によって
蛋白は立体構造も変化
しますので、
薬としての作用も
異なってくることが
予想されるのです。
そのため、
バイオシミラーが承認されるためには、
「製造方法においては,独自に恒常性と
頑健性のある製造方法の確立が必要であり,
構造決定や物理化学的性質等や生物活性,
不純物等の品質特性,効力を裏付ける試験や
薬物動態試験,毒性試験等の非臨床試験,
臨床試験において,同等性/同質性を
示すデータが求められます。」
(中略)
ただ、国としても医療費がもう10兆円に
届こうとしている現在では、
ジェネリックやバイオシミラーの
開発、販売を促進しており、
今回のハーセプチンのバイオシミラーが
使えるようになったということになります
良かった、良かった
じゃあ、
明日からみなさんバイオシミラーに
・・・とはいかないのです
実は、ハーセプチンなど高額な治療薬は
「高額療養費制度」により
支払う上限が決まっていますので、
患者さんの支払いはあまり変わりがない
ことがあります。
むしろ、中途半端に医療費が減ると
高額療養費制度に引っかからなくなる
かもしれません
また、病院にとっても
「薬価差益=利益」は薬価の高い
ハーセプチンの方が多いので、
バイオシミラーに代えてしまうと
収入が大きく減るかも
ということにもなります
」(抜粋転記させていただきました)
こういう記事を、研究機関であり、
教育機関であり、臨床で診ている
乳腺専門の先生方(医師)が発信して
下さっているのが、
とても有難いですね。
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【関連過去記事】
2018/10/1
※ DS-8201で使われているのは
バイオシミラー
2018/10/1
2019/1/16
※ DS-8201で使われているのは
バイオシミラー