がんの発生したところより遠くに飛び火
したがんはステージIVで、
根治(完全に治しきること)が
困難なのですが、
根治可能とすれば、
このオリゴメタのケースでしょう。
(中略)
あまりタチの悪くないがん種において、
このオリゴメタなら
手術や放射線治療という局所療法で
治るケースがあり得るわけです。
しかしそれは始めからオリゴメタと
確信できることのほうが圧倒的に少なく、
結果としてオリゴメタだったのだろう
という判断ができるだけです。
つまり、少数転移だったらオリゴメタ
として対処して良いというわけには
いかないのが現状です。
全身化学療法をしていて、多少転移巣が
縮小し、ずっと広がらない場合は、
オリゴメタの可能性を考え
外科的切除を検討することは
ありえるでしょう。
そうでなければ局所療法やっている最中に
全身化学療法へ移行せざるを得ないほど、
多くの転移が出現することが多いのが
現状です。
悩むのはオリゴメタとして対応したことが
逆に転移増大への対応遅れになる
可能性があることです。
」(引用させていただきました、
色は私のブログの定義に沿って付けさせて
いただきました。青・赤:医学的事実の強調箇所、
赤はマイナス面や注意点、区分けは私の感覚。)
私の主治医(乳腺外科医)も、
もっと、言葉少なではありましたが、
全く同じことを言っていました。
「
逆にステージIVで腫瘍量が多くない人に、
通常量の抗がん剤をどんどんやるのも
危険で、
状況が良ければオリゴメタを考えて
局所治療か、
治療間隔を空けて、体力低下を
極力減らして、
今の生活を守るような共存治療も
ありでしょう。
」(引用させていただきました、
色は私のブログの定義に沿って付けさせて
いただきました。青・赤:医学的事実の強調箇所、
赤はマイナス面や注意点、区分けは私の感覚。)
との、押川先生の見解です。
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治療間隔を空けるのがよいのか、
HER2陽性乳癌の場合は、殺細胞性抗がん剤
をやめて抗HER2分子標的薬ハーセプチン
(+パージェタ)だけで、
そのまま維持するのがよいのか、
は、議論のあるところかと思います。
HER2陽性乳癌症例を多く診てきた先生方の
学会で、臨床研究(後向き統計でも…)
していただけるといいなぁ、と思っていた
ところ、JCOG会議で話し合われて
いるようで、嬉しいです…。
(2019/4/25追記)
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