ネタバレですので、未読のコウノドリファンの方はスルーすることをおすすめします。


モーニングの子宮頸がんシリーズについては残念の一言でした。


子宮頸がんの不安を刷り込み、

不正確な情報で、検診、ワクチン、手術に過剰な期待を抱かせ、

産婦人科医に不都合な情報は一切隠す。


もはや漫画ではなく、子宮頸がんの病気とワクチンの押し売りです。



どのように、がんの恐怖に追い詰められ、

言葉巧みな医師に誘導され、焦らされて手術に追い込まれていくか、

子宮狩り族の手口を知っておくには良い教材となるでしょう。



(1)サクラの母は、ステージⅣなのに切られて術死


妊娠中に子宮頸がんが発覚し、すでに膀胱へ転移しステージⅣとの診断。


子供を諦めても助かる状況ではないのに、

大学病院では子供をあきらめて手術することを迫られます。


結局、子を産む決断をするも、帝王切開+子宮摘出の手術を選択。

生んだ直後に手術で死んでしまいます。


サクラの母は無謀な手術で殺されたようなものです。


しかし、漫画の中では、自分の身を犠牲にして、

サクラを守った美談のかのごとく伝えられます。



(2)早期発見のウソ ~ 検診とワクチンの喧伝


サクラは、医者となった今、


「今は早期に発見できる。それを確実に治療すれば…子宮頸がんは怖くない」 と語ります。


嘘です!


検診を受けていても助からない人は多いのです。


残念なことに、オリンピック銀メダリスト、サラ・タイトさんは、

検診もHPVワクチンも受けていたのに子宮頸がんで亡くなったとのことです。

検診、ワクチン推進派にとっては聞きたくないニュースでしょう。


https://au.news.yahoo.com/thewest/sport/a/31001499/olympic-silver-medallist-sarah-tait-33-dies-from-cervical-cancer/


→ リンク切れだったのでアーカイブ

https://web.archive.org/web/20160403160132/https://au.news.yahoo.com/thewest/sport/a/31001499/olympic-silver-medallist-sarah-tait-33-dies-from-cervical-cancer/  



日本の検診受診率は、この数年で大幅に向上しました。

過去2年受診率は、20代で25%程度、30-50代はほぼ5割程度まで増えています。

しかし、死亡率は下がっていません。


検診と過剰診断によって、早期で治療される人が激増していますが、

その努力と犠牲が、救命につながっていないのです。


つまり治療が必要ではない「がんもどき」を一生懸命に発見治療しているのです。

治療の害が増えているのに、産婦人科が儲かるいびつな構造となっています。


また、予後不良と言われる腺がんは中間期がんとして見つかることもあり、

検診での早期発見は難しいようです。



(3)妊婦検診の被害者


サクラが勧めた妊婦健診にて異形成もしくは初期の癌が見つかります。

妊娠中に散々不安にさせられた挙句、生検、円錐切除、しかし断端陽性。


ステージ1bと診断され、子宮摘出と言われてしまいます。


そして、他の医師が30週や32週まで待とうという中、

サクラは進行が怖いから28週で早期に帝王切開を提案します。


結局、患者と夫は脅され不安いっぱいで、切羽詰った命の危険があると思いこみ、

28週で帝王切開+広汎子宮全摘に追い込まれます。


しかし、妊娠中の手術について、実はエビデンスはほとんどなく、

何が正解なのかわかっていないようです。

要するに、早期に治療することが良いかもしれないし、

逆に、子供のリスクを高めるだけ損になるかもしれないのです。


この間、放射線や他の手術法に関することは何も出てきません。

比較試験の結果から、外国では放射線が主流との情報は一切知らされません。


選択肢があることすら示されずに、あっという間に拡大手術へと追い込まれていきます。


検診さえなければ、元気な子供を産み、

それからの治療で十分間に合った可能性もあるのです。


そして、このような若い女性の子宮頸がんについては極めて稀です。


20代で、1b期以上の子宮頸がんは、年150例程度。

そのうち、妊娠に重なるものはさらに少ないはず。


最悪のケースをエピソードとして印象付け、

不安にさせて気持ちを揺らがせ、検診やワクチンへと誘導します。



実は、不安などで気持ちを揺さぶる点が宣伝テクニックとして重要で、

気持ちが大きく動くと、不安定な気分になるので、

何かしなくてはいけないと思ってしまい、

その後の行動変容に誘導しやすくなります。


初歩のマーケティングテクニックですが効果は抜群です。



今回の子宮頸がんシリーズは、

宣伝のための仕組まれたストーリーであると言えるでしょう。


これまでの功績を台無しにする残念なシリーズでした。



(4)拡大手術の脅しと検診・ワクチンはマッチポンプ


子宮を失う恐怖、とりわけ拡大手術で後遺症に苦しむ恐怖は、

日本独自の悪しき習慣によるところが大きいようです。


がんは確かに恐ろしい病気の一つですが、

それよりも日本の産婦人科の癌治療の方がもっと恐ろしいという事実を知るべきです。


1b期以降は、外国では放射線治療が主流のようです。



<参考>


子宮頸癌治療ガイドライン2011年版


◆ 姑息な表現を駆使した産科婦人科学会の子宮頸がんワクチン推奨声明を斬る!


◆ 残念なコウノドリ ~ 子宮頸がん検診とワクチンの誤情報




<追記 コウノドリに群がるあほ踊り>


ヒステリックなHPVワクチン推進小児科医さんが暴れているようです。

なお、彼は、震災の翌日に原発よりもワクチン中止を嘆いていた大変熱心なワクチン信者でもあります。


http://ameblo.jp/i302/page-1.html


ガイドラインのリンクも添付していたのに、何を勘違いしているのでしょう。

ガイドラインでは、選択肢として、放射線治療も言及してます。


各論に反対できないので、学会を全否定をしていると曲解させ、

元のブログが見られると自分の的外れな批判が知れ渡るから、

リンクを貼らずに画像を貼る。


NATROM氏と同様、吐き気のする姑息な工作です。